【海外競馬】G1・13勝の名牝ゼニヤッタが繁殖牝馬を引退

G1・13勝を挙げた名牝ゼニヤッタ(牝19)が、繁殖牝馬を引退することが明らかになった。12日、米競馬メディアの「BloodHorse」が報じた。

ゼニヤッタは2007年11月に米・ハリウッドパーク競馬場でデビューし、これを完勝。以降、引退レースとなった2010年11月のBC・クラシックで2着に敗れるまで、黒星を喫することはなかった。生涯成績は20戦19勝(うち2着1回)という驚異的な成績で、2010年にアメリカ年度代表馬に輝いた。牝馬として史上初めてBCクラシックを制し、アメリカ競馬の殿堂にもノミネート。逃げ・先行からの押し切りが主体の同国の競馬界において、道中後方から直線で大外に進路を取るレース運びで人気を集めた。

デビューからの19戦を19連勝という成績は、ペッパーズプライドと並び、近代北米競馬における1位タイのデビューからの無敗記録。2010年の年度代表馬のほか、2008年から2010年にかけて3年連続で最優秀4歳以上牝馬に選出されるなど、数々の偉業を成し遂げた。

現役引退後はアメリカ・レーンズエンドファームにて繁殖牝馬として繋養。競走登録された産駒はこれまで4頭で2頭が未出走、2頭が未勝利だった。今年6月に出産した父War Frontの牝馬が最後の産駒となり、今後は功労馬として同ファームで余生を送る予定となっている。種牡馬引退後の余生。元気で1日でも長く生きしてもらいたいところだ。

ゼニヤッタは父Street Cry、母Vertigineux、母の父Kris S.という血統。半姉Balanceはサンタアニタオークス(米G1)などG1を3勝している。