6秒間死んでいた男"ブライアン・トゥーミー(英国)"が奇跡のカムバック。
悲惨な事故
2013年7月4日、イギリスのスコットランドにあるバース競馬場で一人の騎手が落馬した。
24歳の若手騎手"ブライアン・トゥーミー"だ。
ブライアンはその日、障害レースでソルウェイダンディに騎乗し、あと3つの障害を超えればゴールというところで落馬してしまった。馬は無事だったがブライアンは頭を大きく強打し、その後すぐに病院へと運ばれた。強打した影響で脳に大きな腫れができ、手術の際は開頭して頭蓋骨を切るといった大掛かりな手術となった。「手術の成功率はたったの3%しかなかった」と後にブライアンは語っている。手術は見事に成功し、ブライアンは一命を獲り遂げたのだ。
過去に日本の落馬事故でも、地方競馬の佐藤隆騎手が'06年に浦和競馬場のレースで落馬し頭を強打し、同じように開頭手術をして成功したが、その後意識が戻らずに死去している。このことを考えるとブライアンが手術に成功して一命を取り遂げたことは奇跡的だったと言えるだろう。実際、術後に医師から"6秒間死んでいた"と告げられたことを明かしており、いかに怪我が深刻だったかを物語っている。
復帰に向けて
そんな悲惨な事故にあいながらも、ブライアンはまた騎手としてレースに出走するために必死にリハビリに取り組み、なんとすでに騎手としての出走するために試験は全てパスしており、すでにレースに出場できる状態にあるという。事故から2年が経ち、彼は26歳になった。騎手としてはまだまだ未来のある年齢だ。今後の彼の活躍に期待をするとともに、遠く離れたこの国からも応援したいと思う。