【スプリンターズS2024】ママコチャ好条件も、課題は“馬場”
昨年の覇者ママコチャは白毛のアイドル・ソダシの全妹。気性面で難しいところがあった馬だったが、昨年スプリント路線へ転じてからは一気に素質が開花。北九州記念・2着、スプリンターズS・1着と一気に短距離界のトップへと駆け上がった。
今年は春の高松宮記念で8着敗退と3番人気の期待を裏切るかたちとなったが、道悪に泣かされたのが全て。前走のセントウルSでは休み明けプラス10kg、大外18番、斤量57kgを背負って道中は折り合いを欠いてと厳しい条件ながらも2着に好走し、改めて底力を示した。
寒い季節は苦手なタイプでもあり、今の時期はベスト。今回は叩いた上積みに加え、1キロ減の56kgと好材料ばかりだ。また、叩き2戦目は「4-0-0-0」という同馬の成績を考えると、ここは高い上昇度が見込めるだろう。
この馬の評価を決める上でに一番重視したい要素は“馬場”だ。高速馬場とまでは言わずとも良馬場でこそというタイプで、実際稍重以下では「0-0-1-2」と不振にあえいでいる。週中は金曜日が雨、前日の土曜も雨ということで、当日の馬場状態はしっかりとチェックしておく必要がある。
馬場の荒れ具合に左右されるというよりは時計の出る馬場でパフォーマンスが上がるタイプの馬と見ており、タフ馬場による直接的な消耗よりも、それによって時計が掛かってくる展開になった時には一枚パフォーマンスが落ちるという印象がある。ただ、今の高速化した中山は同馬向きで、軽い馬場のままなら高い信頼度を持って狙ってみたい1頭だ。
ここを勝てば史上4頭目となるスプリンターズS連覇、さらにクロフネ産駒による20年連続JRA重賞制覇という大記録もかかっており、陣営の本気度も高いはず。記録尽くしのVを果たせるかに注目だ。