【フェアリーS予想2019】タニノミッションなど有力馬4頭を考察
3歳牝馬のマイルG3「フェアリーS」が12日、中山競馬場で行われる。実力拮抗のメンバーが揃うことが多く、過去10年で昨年と2011年以外は毎年10番人気以下の人気薄が馬券に絡んいる難解なレースだ。
登録時点で25頭と頭数が多く、メンバー構成は抽選次第になりそうだ。今年は、名牝ウオッカの仔タニノミッションや、昨年はアーモンドアイを筆頭に多くの重賞馬を誕生させたロードカナロア産駒のレーヴドカナロアなど、話題馬や良血馬が揃った。今回はこの2頭を含む4頭有力馬候補を紹介したいと思う。
タニノミッション(牝3、中竹和也厩舎)
父Invincible Spirit、母ウオッカという良血のタニノミッション。前走の阪神ジュベナイルフィリーズでは直線では内を突いてしぶとく伸びるも7着に終わってしまった。瞬発力勝負になりやすい阪神から力の要る中山へと舞台が変わるのはプラス材料。中山コースは今回が初となるが、トモにボリュームがあり馬格のあるタニノミッションなら、中山の急坂も苦にすることはないだろう。鞍上は、浜中騎手から昨年から好調を見せている川田騎手へと乗り替わりとなる。1勝馬なので抽選となるが、G3ならあっさり勝てる能力は備えているだけに注目したい一頭だ。
レーヴドカナロア(牝3、斉藤崇史厩舎)
父ロードカナロア、母レーヴドスカーという血統のレーヴドカナロア。前走のファンタジーSでは勝負どころで遅れを取りポジションを下げてしまい、直線で巻き返せずにブービーの8着に敗れる結果となってしまった。1400mはこの馬には若干忙しかった印象で、1F延長のマイルなら巻き返せるか。1500mのデビュー戦は3~4コーナーで大外をまわりながらの快勝だっただけにマイルが合う公算は高く、半姉レーヴディソールが2010年の阪神ジュベナイルフィリーズを制しているように、血統的な後押しも期待できる。鞍上は、デビュー戦から手綱を握っていたルメール騎手から、短期免許で来日中のF.ブロンデル騎手へと乗り替わり予定。
アマーティ(牝3、武井亮厩舎)
父ルーラーシップ、母アマファソンという血統のアマーティ。前走のサウジアラビアロイヤルカップでは勝ち馬に離されたが、前目から進めて3着に踏ん張った。前走後に軽度の骨折をしており今回は骨折明けとなる。「臆病で慎重」や「テンションが高い」など前走で手綱を握った三浦騎手は幼さを指摘しており、敏感な一面がある点は覚えておきたい。状態についてはしっかりとパドックなども見て判断したい。母系はスタミナに優れるタイプで、新馬戦では中団追走から直線では大外から息の長い末脚を繰り出して快勝しており、持続力勝負には強そうな印象がある。ポテンシャルはある馬なので3歳となった今年は成長に期待する意味でも注目したい一頭だ。
コントラチェック (牝3、藤沢和雄厩舎)
父ディープインパクト、母リッチダンサーという血統。前走は今回と同じ中山マイルのサフラン賞に出走し、逃げた勝ち馬こそ捉え損ねたが、3着馬には3馬身半差をつける2着に好走した。道中は掛かってしまい、プラス10キロと体も余裕残しだったことを考えれば負けて強しの内容。サフラン賞の内容や、2走前の札幌では2着馬に7馬身差をつけて快勝していることからも、中山コースの適性は高い。兄弟には中山のG3を2勝しているバウンスシャッセや、重賞馬のムーンクエイクなどがいる血統馬。鞍上はデビュー戦から手綱を握るルメール騎手となっており、信頼度は高い。