【日本ダービー2016予想】ディーマジェスティ蛯名の2つの不安要素とは?
いよいよ今週は日本ダービーが開催されます。ダービーの傾向的にも優秀な皐月賞組は毎年注目度が高いですが、今年はとくにハイレベルなメンバーが集まっており特に注目です。
皐月賞で「3強」と言われたリオンディーズ、サトノダイヤモンド、マカヒキはもちろんですが、3強をおさえて優勝した伏兵ディーマジェスティは皐月賞で3強に引けをとらない強さを見せつけました。息の入らないハイペースで流れた今年の皐月賞ですが、その中で驚異的な末脚で完勝したディーマジェスティは間違いなくメンバーで一番のパフォーマンスを披露しました。さすがにこれをフロック視することはできませんし、ダービーでの好走を期待させるには十分過ぎる内容だったと言えるでしょう。
鞍上の蛯名騎手は騎手歴約30年の大ベテランです。同期には公私共に仲の良い武豊騎手がおり、ともに切磋琢磨してきました。5回もダービーの優勝経験がある武豊騎手ですが、一方の蛯名騎手は1991年にダービーへ初挑戦して以来一度も優勝したことがありません。2004年はハイアーゲームで3着、2012年はフェノーメノで2着、2014年はイスラボニータで2着と健闘しており、そろそろダービー制覇の称号がほしいところでしょう。今年はダービー制覇の最右翼であるディーマジェスティで挑戦することができますので、悲願であるダービー制覇に多くの競馬ファンの注目が集まります。
距離の不安とスローペースの懸念
どの馬もそうですが、ディーマジェスティについてもやはり距離延長は不安視されます。「ハイペースに対応してるから距離延長できる」という安易な考え方はなるべくしたくありませんが、皐月賞で掲示板に入った中では一番距離が伸びても良さそうな馬だと思います。さらにディープインパクト産駒で欧州ダービー馬の母、母父ブライアンズタイム、サドラーとスタミナてんこ盛りの血統であることも注目すべきポイントです。
とは言えスタミナがあるから勝てるというわけでもなく、ハイペースで勝てたのはスタミナだけでなく、スピードがあるからということもあります。心配なのは距離よりもペース。各馬が牽制し合う流れに巻き込まれ、スローペースからの切れ味勝負となるとディーマジェスティの持ち味は半減しそうですね。去年くらい流れてくれれば(1000m通過58.8秒)厳しい中でもしっかりと脚を引き出せるディーマジェスティが好走する可能性が高いと見ています。
ここ数年でフェノーメノ、イスラボニータでの2着があり、ダービーの勲章にあと一歩のところまできている蛯名騎手がディーマジェスティでダービーを初制覇して二冠達成。そんな感動的なドラマが今年は見れるかもしれませんね。しかし悲願達成のドラマもまた競馬ですが、未完のまま物語が終わるのも競馬の怖さであり、魅力でもあります。この混迷の世代、いったいダービーはどの馬が制するのか?楽しみは尽きません!