【スプリンターズS予想2019】ダノンスマッシュの不安要素は?

秋の短距離王者決定戦「スプリンターズS」がいよいよ開催だ。

優勝候補の最右翼は、高松宮記念で1番人気に推されたダノンスマッシュ。結果は4着だったが、コース取りの差もあり、評価を下げないファンも少なくないだろう。

実際、3~4コーナーで外をまわったロスが影響した可能性は高いが、直線で伸びなかったのにはもう一つ原因があると感じている。それは「坂」である。坂のあるコースを不安視する声はすでに多くの競馬ファンの間でも囁かれており、同馬のローテーションを見ればこの不安に行きつくのは当然と言えよう。

実績をあげているのは直線が平坦なコースが多く、前走のキーンランドC・1着も札幌の平坦コースでのもの。高松宮記念は直線に急坂がある中京コースだったし、昨年のNHKマイルCでは7着、アーリントンCでは5着、ファルコンSでは7着といったように、坂がある東京や阪神では苦戦しているのが分かる。

今回の中山の芝1200mは初となるが、同コースはゴール前200メートル地点からは高低差2.2メートル、最大勾配2.24%という急坂が待ち受けるタフなコース。最後までバテずにスピードを保っていられるかが勝負の分かれ目になりやすく、持続力が求められるコースとなっている。

前走のキーンランドCでは流れた中で、かつ3~4コーナーは外をまわしながら、それでも直線はじりじりと伸びており、多くがバテた中で伸びて粘り強さを見せた。この内容からも、持続力はある方だと感じる。ハイペースに対応できて、ある程度の持続力もあり、力の要る洋芝の対応力もあることから、スプリンターズSの中山はこなせる可能性も十分にあるが、やはり鬼門は坂。タフさでは日本一とも言われる中山コースなら、ラストで詰めが甘く可能性は十分あるだろう。1番人気に推される可能性が高いが、絶対的な信頼を置くのは危険と見て慎重に判断したい。