落馬負傷のミナリク騎手、1ヶ月半に及ぶ昏睡状態から無事目覚める

7月3日にドイツのマンハイム競馬場で落馬し、昏睡状態だったフィリップ・ミナリク騎手が、無事に昏睡状態から戻り現在リハビリ治療に専念していることが明らかになった。現在はハノーバーの専門クリニックからケルンの病院へ移ってリハビリ治療を行っているという。先週、ドイツの競馬情報サイト「ギャロップ・オンライン」が報じた。

ミナリク騎手はレースで落馬後、意識不明のまま近くのマンハイム大学病院に搬送されて手術を受けたが、手術を受けてから3週間が経過しても意識は戻らずにいた。

事故後には調教助手でミナリクと親しい友人でもあるパトリック・ギブソン氏をはじめ、ランフランコ・デットーリ騎手やウンベルト・リスポリ騎手などの名騎手が中心となり、米国のクラウドファンディングプラットフォームである「GoFundMe」で医療費などを支援するための基金を立ち上げ、合計で約11.6万ユーロもの基金を集めた。

ミナリク騎手の妻カーチャさんは、メディアへのコメントで「忍耐強くリハビリに取り組んで行かなければならない」としたうえで、「この1か月半の間にフィリップと私が受けたサポートと励ましの量は信じられないほど素晴らしいものです。全てのチャンネルに詳しい状態や情報を伝えることができないことに罪悪感を感じていますが、今はフィリップの回復に完全に集中する必要があると感じています。」という声明を出しており、これまで支援してくれた競馬関係者やすべての人たちに感謝の気持ちを伝えた。

ミナリク騎手はドイツで4度のリーディングジョッキーに輝いている名ジョッキー。これまで日本にも度々短期免許で来日しており、親日家として知られている国内でも有名な騎手である。同騎手は2018年から3年連続でJRA短期免許を取得しており、今年1月にも来日していた。