先週行われた阪神ジュベナイルフィリーズでフランケル産駒のソウルスターリングが快勝したことにより、俄然種牡馬フランケルの注目度がアップしました。合わせて牝馬ながら阪神JFではなく牡馬との朝日杯フューチュリティステークスに挑戦してきたミスエルテが大注目となっております。牡馬のトップクラスであるブレスジャーニーが出走しないこともあり、そのミスエルテが勝つのでは?という予想も多くなっています。
しかし、牡馬陣も黙ってはいません。京王杯を勝利したモンドキャンノ、無敗のマンハッタンカフェ産駒のアメリカズカップとレッドアンシェル、ディープインパクト産駒の評判馬サングレーザー、サトノアレス、そして地方から来た川崎の星トラストなど好素質馬が目白押しです。
サウジアラビアRC2着馬ダンビュライト、勝てばルーラーシップ産駒初のG1制覇
中でもミスエルテにおそらく引けを取らないのが、サウジアラビアロイヤルカップでブレスジャーニーの2着に好走したダンビュライトです。
ダンビュライトはルーラーシップの初年度産駒。ルーラーシップと言えば、父キングカメハメハ、母エアグルーヴという良血の中の良血といえる馬ですが、GⅠ戦線で活躍したものの重厚な感じがして、ディープインパクト産駒と違ってマイルで走る雰囲気はルーラーシップの走りを知っている競馬ファンにはあまりピンとこないかもしれません。距離適性的に疑問符の付く産駒であることは間違いないでしょう。
新馬戦不良馬場で5馬身突き放して勝利し、2戦目は稍重馬場のサウジアラビアロイヤルカップで2歳No1の末脚の持ち主ブレスジャーニーに差されはしましたが、3着馬とは3馬身も突き放しました。
ともにマイルのレースで不良馬場でも良に近い稍重でも好走しているのです。2戦の経験でしかありませんが、不良馬場で勝っている点は今週の雨で馬場が荒れてきた阪神競馬場を考えると有利ですし、軽い末脚の切れる馬よりもそれこそお父さんルーラーシップ譲りの重厚でナタのような切れ味の末脚の方が合う可能性が高いのです。
さらに、ダンビュライトが新馬戦で7馬身差をつけたサングレーザーを物差しにすると、サングレーザー自体、その後デイリー杯で3着に好走していますし、サングレーザーは2戦目で良血サトノアレスを負かしています。サングレーザー、サトノアレスともにディープインパクト産駒の評判馬で今回も人気になるでしょう。この2頭以上のパフォーマンスを既にダンビュライトは見せておりますので期待していい馬です。
それ以外にもまだ対戦したことのないマンハッタンカフェ産駒の無敗馬2頭や札幌2歳S勝ちのトラストも出走しますが、これまでのレースっぷりや、レースのメンバーを見る限りでは、何も劣ることはありませんし、むしろ一番強いメンバーとレースをしてきている訳ですから、きっとここ朝日杯FSでもミスエルテ以下有力馬達をきっと一蹴して勝利してくれることでしょう。