今年のJDDは地方馬キャッスルトップが単勝万馬券での大駆けで逃げ切り勝利をおさめており、3歳ダート路線は秋以降も混沌としてくる予感があります。

その一端を担いそうな、春先には間に合わなかったものの、順調に良化を見せており先々が楽しみな逸材が、今週日曜札幌10レースの苫小牧特別に登録のあるネオユニヴァース産駒の3歳馬・エマージングロールです。

栗東・橋口厩舎の管理馬で、半姉にフラワーカップ2着、アルテミスS3着など、牝馬限定戦ながら活躍を見せていたエールヴォアがいる血統背景の持ち主です。

デビュー戦は姉の適性にあわせた舞台ともいえる芝1800mを選択したものの、まさかの13着大敗となってしまいました。

その後は4か月じっくり間隔をあけてダート路線に切り替えたところ、それが功を奏したのか、6番人気ながら2着と勝ち馬に4馬身差をつけられたものの、未勝利脱出に近づく走りを見せています。

順調に使えない弱みがあるのか、その後はさらに6か月間隔をじっくりあけて今年の復帰初戦となった札幌ダート1700mの未勝利戦では2着馬に4馬身差をつけて圧勝し、続く1勝クラスでは逃げて10馬身差をつける圧勝劇を見せており、軌道に乗ってきた印象があります。

勝ちっぷりも含め、前走と同じく横山武史騎手が続けて騎乗することもあり今回も勝ち負けが見込めそうですが、グリニッジシチーや同世代からはショウリノカンパイなど、先行策で強さを見せている馬たちの参戦も予定されており、今回が試金石といえそうです。

フルゲート必至のレースとなっていますが、ダートでは連を外していない安定感と勢いで、このクラスもあっさり通過点となるのかどうか、楽しみな一戦となりそうですね。