オルフェーブル、ゴールドシップ、フェノーメノ。
ステイゴールドが放った三本の矢ともいえるこの3巨頭は無事に種牡馬入りを果たしました。
1本ではもろい矢も、3本なら折れない。毛利元就じゃないですが、後継種牡馬が3頭もいるわけですから、亡くなったステイゴールドの血も脈々と日本競馬に残っていくことになるでしょう。
ですが、みなさんお忘れではないでしょうか?
残された矢はもう一本あるということを・・・。
知る人ぞ知る現在新ひだか町のレックススタッドで種牡馬入りしている「オーシャンブルー」です。
えっ?そんな馬いたっけ?というあなたのために現役時代についてご紹介いたします。
オーシャンブルーの主な勝ち鞍は2012年の金鯱賞と2014年の中山金杯。G1は未勝利となっております。キャリアでいえば圧倒的に上記3頭には劣っている種牡馬ですから、リアクションが薄めになるのは致し方ないことです。
G1タイトルの箔は付いておりませんが、思い出してほしいのが、2012年の有馬記念。この年の勝馬はゴールドシップですが、10番人気のオーシャンブルーはこの2着に入着。終わってみればステイゴールド産駒のワンツーフィニッシュという結果でした。2000m以上で結果を出して種牡馬入りしているのが特徴ともいえるステイゴールド産駒。勝利した重賞を見てもわかるように、オーシャンブルーもその枠内におさまっています。
では有力3頭と比較しても戦績で劣るこの馬のカラーはどうやって打ち出せばいいのでしょうか?
強いて言えば馬体がコンパクトなところでしょうか。フェノーメノ、ゴールドシップは500キロを超えて出走したこともある大型馬です。オルフェーブルは古馬になってからは460キロ台。それに対してオーシャンブルーは440キロ台と小柄です。
ちょうどステイゴールド現役生活の馬体重も420~430kgほどでした。つまり、現役時代のお父さんステイゴールドの馬体・馬格と一番近いのがオーシャンブルーだといえます。オルフェーブルと20キロ差とはいえ、種付け料にも差があるわけで「大型の繁殖牝馬にステイゴールドの血を配合したい」という生産者の要望に応えられる種牡馬ともいえます。
とはいえ戦績を見てのとおり、道のりは険しいです。初年度の種付け数は27。
ただ、出だしはいまいちだったブラックタイドやスクリーンヒーローなども、それぞれキタサンブラック、モーリスといった重賞連勝馬を出したように、オーシャンブルーも今後大物を出す可能性はあります。
セレクトセールの落札価格などからどうしてもオルフェーブル産駒に目がいってしまいがちですが、この馬もステイゴールドの血を立派に引いているということをお忘れなく!
気になる最初の子供の誕生予定は2017年2月5日となっています。