距離不安があっても、一生に一度しかない3歳のクラシックレースにはできるならば出走させたいと願うのは、競馬ファンならずとも管理する調教師、オーナーとしても自然な流れではないでしょうか。

牝馬三冠最後の一戦である秋華賞が控えるなか、賞金順での秋華賞出走も狙え、かつ同日に秋華賞トライアルのローズSがあるにもかかわらず、あえて古馬との対戦を選択したサルファーコスモスの挑戦は、今後に向けて興味深いローテとなりそうです。

栗東・中内田厩舎の管理馬で、母には阪神JF 3着のミクロコスモス、父にディープインパクトを持つ良血馬サルファーコスモスが挑むのは日曜中京10レースの納屋橋Sです。3勝クラスの別定戦で、芝1600mで開催されます。

相手関係を見てもレベルが高く、前走このクラス2着から挑むフォルコメンにルメール騎手、また前走でそれぞれこのクラスで2番人気、3番人気と高い評価を受けていたオールイズウェルに松山騎手、クロノメーターに幸騎手が騎乗と、強敵揃いとなる1戦に3歳牝馬が挑むのは、斤量53ktの恩恵はあるものの楽ではなさそうです。

サルファーコスモスはデビュー戦の芝1400mで3着と敗退して後は未勝利戦、エルフィンSと2連勝を飾ってからの7ヶ月の休養明けとなっており、負けなしの芝1600mで古馬撃破なるかどうか、デビューから手綱を取っている川田騎手の手綱さばきにも注目です。

全兄のコズミックフォースはダービー3着と芝2000m以上で持ち味を発揮していただけに、全妹なら芝2000mの秋華賞参戦でも十分勝ち負けが狙える下地はありそうですが、今後の芝マイル重賞の常連になれるかどうか、楽しみな一戦となりそうですね。