2016年の有馬記念。ファン投票1番人気のキタサンブラックが過去4戦4勝の1番に、3歳最強のサトノダイヤモンドが皐月賞と同じ11番、マリアライトが昨年と同じ大外枠の16番、GⅠで2着3回もありながら1勝もしていないサウンズオブアースが最も有馬記念を勝っている馬番の6番に入るなど、何かと出来すぎた枠番になった印象があります。
特に1番枠に入ったキタサンブラックは既に鉄板的な扱いをしているメデイアも多い。しかしこのあまりにも出来すぎた枠順というのもちょっと考えるべきです。
キタサンブラックは、ジャパンカップと同じ1番ながらもすぐ隣が昨年の勝馬ゴールドアクターとなったことで、よりプレッシャーが掛かるでしょうし、ゴールドアクターも掛けいかないといけないでしょう。
昨年大外を克服したマリアライトでしたが、今年も同様にうまくいい位置が取れる保証はありません。
サトノダイヤモンドも3歳最強に加え、リーディングトップを狙うルメールという点も買える材料ですが、初の古馬対戦でしかも中山競馬場の多頭数でのGⅠという舞台でその能力を発揮できるか?となると不安要素もあるでしょう。
サウンズオブアースもいくら勝てる枠と言っても、これまで勝てないのには理由があります。
それが枠順というわけでないのであれば、枠が良くても勝てるとは言えません。
そんな中、出来すぎた枠順にうずもれた穴馬がアドマイヤデウスなのです。
アドマイヤデウスは今秋は京都大賞典でキタサンブラックの2着、秋の天皇賞は6着とまずまずの競馬をしています。
そのアドマイヤデウスは昨年、秋の天皇賞、ジャパンカップともに大外枠番となる不利で11着16着と大敗続きで有馬記念に望み、5番枠となったこともあってか、7着と秋では一番いい着順となりました。
ただ、直線で少し詰まる場面もあり伸びそうで伸びずに終わりました。有馬記念は大外の不利はなかったものの、内枠の不利が多少あった訳です。
そのアドマイヤデウスは、3番、6番となった今年の秋2戦は無難にまとめている中で有馬記念に10番枠で臨んできたのです。
昨年有馬記念で着順をあげてきたこと、昨年は内枠で包まれたことの2点を考えると今回の10番という枠番は、まさにちょうどいい枠番なのです。
その証拠に、過去にアドマイヤデウスは10番の経験はないのですが、その前後9番11番を1度ずつ経験していますが、3着2着と馬券にしっかり絡んでいます。
未勝利と500万ということで過去の話ではありますが、逆に言うと古馬になって強くなってから経験してないのは、初めてアドマイヤデウスにとって得意な枠番になったと言えるかもしれません。
2016年の有馬記念は、いかにも出来すぎた枠順にうずもれたアドマイヤデウスが本当に得意な
枠番で波乱を起こすことでしょう。