フランケルといえば現役時代の戦績もさることながら、欧州では引く手あまたの大人気種牡馬となっています。日本でも芝・ダート両刀の牡馬モズアスコット、オークス馬のソウルスターリングなどを輩出しており、打率がいいとは現状ではいえないものの多彩な産駒を輩出してきています。
昨年末に引退したモズアスコットですが、マイル路線で強さを発揮していたこともあり、スピードが欲しい生産者サイドとしては繁殖牝馬を選ばず種付けしやすい血統背景だけに今後種牡馬として大物を出してくる可能性も高い1頭といえそうです。
そんな中、G1馬とはいきませんが、日本の競馬ファンなら誰しも知っている良血が来年からの種付けに向けて準備を整えています。ダービー馬ウオッカの4番仔で今年の春に現役引退となったタニノフランケルが、先月22日に新ひだか町のレックススタッドに到着しました。
アイルランドで生まれ、栗東・角居厩舎からデビューしたタニノフランケルは3歳秋にオープン入りを果たし、その後は中山金杯3着、小倉大賞典2着など、G3路線で結果を残し、角居厩舎解散のちは村山厩舎に所属したもののタイトル制覇はかなわず、今年の5月に競走馬登録を抹消されています。
モズアスコットと比較すると戦績も落ちるだけに前途洋々とはいえない種牡馬生活とはなりそうですが、母ウオッカも64年ぶりのダービー制覇を含みG1を7勝するなど歴史に残る活躍を見せてきただけに、父フランケルともども、大舞台に強い血統背景の一発に期待して産駒も応援していきたいですね。