毎年のように大物を輩出する種牡馬もいれば、低迷期を経つついきなり超大物を輩出する種牡馬もいるのが競馬の面白さともいえ、また生産者にとっては悩みのタネと言えるでしょう。
最近でいえばビッグウィークが菊花賞制覇して以降はG1で成績が残せていなかったバゴから、クロノジェネシスが誕生したように、ディープインパクト、キングカメハメハが不在となっている今こそ様々な種牡馬に活躍の芽がある時代になったともいえるのではないでしょうか。
そういった意味で注目したいのが今週土曜阪神メインレースに組まれている3歳以上オープンのリステッドレース・オパールステークスに登録のあるヴェントヴォーチェです。栗東・牧浦厩舎の管理馬で今回はデビュー以来初めて川田騎手が騎乗予定となっています。
父タートルボウルは日本ではトリオンフ・タイセイビジョンが重賞勝ち星を挙げていますが、G1勝利には未だ至っていません。ヴェントヴォーチェはデビューから一貫して1200m以下の芝にこだわってレースに出走しており、これまで6戦してすべて3着以内でオープンクラスにのぼりつめています。
デビュー戦で重馬場も経験しており、阪神コースは初参戦にはなるものの2か月半の休み明けも苦にしない戦績をこれまで残しており、オープン初挑戦にはなりますが上位人気が予想されています。
騎乗する川田騎手にとってもダノンスマッシュというスプリント路線では最有力のお手馬がいますが、有力馬は多く抱えておきたいはずで、今回は前走勝利した武豊騎手が帰国後の待機期間中のための代打かもしれませんが、いい馬がまわってきたのではないでしょうか。
来年の高松宮記念に向けてしっかり収得賞金を加算しておけば来年のスプリント路線を賑わせるだけのポテンシャルはありそうです。今回も2着といわず頭から期待できる1頭といえるでしょう。