東京競馬の土曜メインは古馬牝馬限定のG2「府中牝馬S」が行われます。勝馬には、エリザベス女王杯の優先出走権が与えられるステップ競走に指定されています。日曜日の秋華賞に出走する3歳牝馬からもエリザベス女王杯に駒を進める馬が出走してくるでしょうから、古馬・3歳ともに同じレース間隔で臨める牝馬チャンピオン決定戦に向けて、重要な週末となりそうです。
例年、古馬牝馬としては数少ない牝馬限定G1に向けて様々な路線から挑戦してくるため、出走頭数が多かったものですが、近年は微妙に頭数が揃わないことも多くなってました。そんな中で今年は12年ぶりにフルゲート18頭が揃い、目標エリザベス女王杯への出走権争いは熾烈な争いとなっています。
今回その18頭の中で注目しているのは4歳牝馬のミスニューヨークです。前走の小倉日経オープンで3着、前々走中京記念・4着と悪くない成績を収めていますが、重賞は未だ未勝利。今回は重賞馬が7頭、重賞で馬券圏内に好走している馬も多く出走していることもあって、実績面では見劣りしています。
それでも勝負気配は今回メンバー1とも言って良いでしょう。その理由は鞍上がM.デムーロ騎手に乗り替わるという点です。ミスニューヨークは、これまで7年目の若手、加藤祥太騎手が15戦中14戦に騎乗し、1戦だけ昨年のエリザベス女王杯でキャリア10年目の長岡禎仁騎手が騎乗しています。
ほぼ加藤騎手のお手馬と言ってもいい馬ですが、加藤騎手自身重賞未勝利で、先週までの騎手リーディングが115位という成績です。加藤騎手にも頑張ってほしいところですが、今回リーディング11位のM.デムーロ騎手への乗り替わりですから、騎手の実績的にもミスニューヨークの新しい一面を見せてくれるという期待感があります。
1戦だけ騎乗した長岡騎手がエリザベス女王杯で、G1・5着と好走していますので、きっかけ一つでG1でも上位に来る可能性は十分。今回のデムーロ騎手起用は、今回の府中牝馬ステークスで好走してエリザベス女王杯に出走するための勝負気配の大きさを表していると言っても良いでしょう。
ということで今年の府中牝馬Sは、勝負気配No1のミスニューヨークがデムーロ騎乗で2度目のエリザベス女王杯への切符を獲得してくれることに期待して応援したいと思います。