2017年のダート路線。年末のチャンピオンズCに向けてのダート重賞戦線の火口を切るのは今週日曜中京競馬場で行われる「第34回東海ステークス(G2)」です。
昨年はアスカノロマンやインカンテーションといったG1で絡むような馬が揃い豪華な一戦となりました。G1級かと言うと微妙ではありますが、今年もいいメンバーが揃っております。昨年の覇者で同年のチャンピオンズCでも3着と好走したアスカノロマンは今年も参戦しますし、1800mの重賞を2連続連対中のグレンツェントに加え、ダートに転じて3戦3連対のピオネロなど、G2としては十分なメンバーが揃ってた言えるでしょう。さらに、芝のG1戦線でも活躍しているラストインパクトの初ダート参戦といった見どころもあり、なかなか興味深い一戦となりそうです。
今年で東海S・3度目のインカンテーション。3度目の正直&復活Vなるか?
筆者が今回注目馬として挙げたいのは、今年で東海Sが三度目の出走となるインカンテーションです。
インカンテーションは2015年のフェブラリーSで2着に好走しており、ダートG2・2勝と実績はなかなか。ところが、昨年1月の東海Sで3番人気に推されるも11着に敗退。そこから10ヶ月の休養を経て休み明けの前走みやこSでは8着に敗れており、近2戦は凡走続きです。
さすがに10ヵ月ぶりでは、ということもあるでしょうが、休みが長かっただけに今回もまだか?というのが前評判という感じですが、前走みやこSの内容は着順以上に評価できるレース内容でした。
インカンテーションは2番手を追走の先行策で進め、直線は他馬に飲み込まれるように8着に後退。しかし勝馬とは0.9秒差に踏ん張っています。1着から3着までが差し馬で先行馬にとっては厳しい展開でしたが、それでも0.9秒差。差し馬に差された後も、ずるずるとならずに踏ん張っての0.9秒差。そのレースを見る限りは、長期休み明けの2走目のポカよりも、2走目の上澄みの方が可能性が高いように思えます。
東海Sの過去10年の脚質の結果を見ると、3着までに入った30頭のうち実に19頭までが4角で5番手以内の馬が来ており、先行馬が強い傾向にあります。今年の出走予定馬の中で前走・前々走と2戦連続を先行しているのはアスカノロマンとピオネロ、そしてインカンテーションの3頭のみと、意外と少な目です。
アスカノロマンとピオネロの2頭も強い先行力を持っていますが、こちらのマークが薄くなるぶんで展開面で向いてきそうですし、実績だけ見れば何もひけは取らない馬でもあります。2走目の上澄みを考慮すれば、今回の東海Sで配当面でも1番魅力的なのがインカンテーションと言えるでしょう。
という訳で2017年今年の東海Sは、古豪インカーテーションの復活Vに期待して、勝負してみたいと思います。