サトノアーサーの断然人気が予想されるが、前走の東京スポーツ杯2歳Sで3着だったムーヴザワールドも、対抗馬として注目を集めている。
とにかく末脚は切れる馬。この時期の3歳馬としては一級品。前走でも、クビ・ハナ差の3着。仕掛け処一つでこのくらいの着差なら十分逆転出来る。すでに重賞で勝ち馬と差のない競馬をしているムーヴザワールドも十分高評価できる。
サトノアーサーは確かに強いが全く通用しないわけではない。人気に騙されない冷静な考えが必要だ。ムーヴザワールドは2番人気が濃厚だが、ここでサトノアーサーとの決着であれば馬券は堅い。本命党の皆さんの出番である。
本当にサトノアーサーを信頼していいのか?
しかし、競馬とはそんなに単純なものではない。紛れと言う物が競馬には存在する。上手く流れに乗れないだけで簡単に負けたりするものだ。サトノアーサーやムーヴザワールドレベルになると流れに乗りそこなうリスクは小さいし、強い馬は強い。但し、ここは一騎打ちムードと考えるのは早計。このパターンはどちらかが飛ぶパターンが多い。
サトノの里見治オーナーはこのレースを昨年サトノダイヤモンドで勝っている。今年もサトノアーサーで連覇と言う青写真を描いている事だろう。何度も書くが競馬はそんなに単純なものではない。今回のように1倍台の人気が濃厚で一本被りの時こそ注意が必要だ。
主戦騎手の川田騎手は骨折明けの復帰戦となるが、1月8日に落馬して第2、3腰椎横突起骨折、鼻骨骨折と診断されてから一ヶ月も経っていない。確かに多少無理してでも乗りさえすれば重賞1勝を獲れる可能性が高い。それほどまでに今回のサトノアーサーは良い騎乗機会である。
しかし、初の京都コース、初の重賞挑戦となる1倍台の人気馬に、落馬から一ヶ月も経っていない騎手が騎乗となるといささか信頼度が薄いような気がしてくる。1倍台の馬というのは一般的な1番人気よりかは信頼しても良い、というものだが、本当にそうか?と疑いたくなる。
まずはムーヴザワールドの前走を評価し強さを認め、サトノアーサーの強さも評価する。その上で「どちらかが飛ぶパターン」と記し、今回はサトノアーサーが飛ぶパターンと読んで、台頭してくる馬として対抗馬であるムーヴザワールドをあげて今回の予想を終わりたいと思う。
※ムーヴザワールドは同競走を回避し、2月12日(日)の共同通信杯(G3、東京・芝1800m)へ向かうことが決定しました。