阪神の土曜メインは2歳G2重賞のデイリー杯2歳ステークスが行われます。関西で行われる2歳重賞としては貴重な1600mのレースなのですが、例年頭数が揃わないことが多く、今年はたった7頭と非常に面白みのない頭数となってしまいました。

そんな少頭数の中で注目したいのは、キタサンブラック産駒のドグマです。ドグマは新馬戦を8番人気ながら快勝し、次走オープンの芙蓉ステークスでは1番人気に推されたものの、僅差の4着に敗れています。デビュー戦で8番人気だった馬が芙蓉ステークスでいきなり1番人気になったのはルメール騎手鞍上ということもあったのでしょうが、何よりもデビュー戦の勝ちっぷりの凄さがその要因だったはずです。

そのデビュー戦は、道中は中段あたりの馬群にいたドグマは、3コーナー過ぎから馬群の外を回って位置取りを上げていき、直線に向いて差してくると残り200mで2番手まで上がっていました。それでも残り100mになっても先頭の馬と5馬身ほど差があり、先頭の馬の脚色も悪くない感じでしたので2着が精一杯かと思わせたのですが、そこからまるでディープインパクトのように飛ぶような走りで差し切る勝ちっぷりを見せました。

その走りがあったからこそ芙蓉ステークスでの人気を押し上げたのでしょうが、結果4着ということでデビュー戦の影が少し薄まり、しかもデビュー戦の8番人気というのは、今回出走の7頭の中で一番人気がなかったことからも、デビュー戦はフロック視されてしまうかもしれません。相手もさらに強くなるここは人気薄の1頭となるでしょう。

しかし、デビュー戦の走りは実力がないとできない走りです。ドグマの父キタサンブラックの戦績を見てみると、強い時は強い相手でもどんどん勝ちつづけたかと思えば、ふと負けることもある馬でした。そんな癖を受け継いでいたとするなら、前走はまさにそれが出たとも言えます。また変な癖が出ないとも限らないところですが、今回は父キタサンブラックの主戦ジョッキーだった武豊騎手になります。キタサンブラックの息子ドグマに父親譲りの変な癖があったとしても、しっかり矯正してくれるに違いありません。

ということで7頭だけのデイリー杯2歳ステークスは、デビュー戦が圧巻だったドグマを父キタサンブラックの主戦ジョッキーの武豊騎手が上手に力を発揮させて重賞制覇を果たしてくれることに期待して応援したいと思います。