一番信頼される騎手とはどんな騎手なのか？人それぞれ定義は違うと思いますので、統一見解になりうる回答をひとつ提案したいと思います。それは「一番人気馬を勝たせる騎手」ではないでしょうか。リーディング上位の騎手は上位人気馬に乗る機会が多いので、一番人気馬を優勝に導く回数も必然的に増えることでしょう。

では、上位人気馬に騎乗する機会の少ない若手・中堅あたりの騎手が期待に応えられないとどうなるか？古くはセイウンスカイが、クラシック本番目前に乗り代わりとなりました。当時の主戦は徳吉騎手でしたが、弥生賞で3番人気2着と人気以上の結果を見せたにもかかわらず、それ以降騎乗することは二度とありませんでした。結果的に良かったか悪かったかはさておき、オーナーサイドとの折り合いになりますが、若手騎手・中堅騎手は大事なレースでは2着でもダメとなると、1着というわかりやすい結果を残さないと2度目のチャンスはなくなる可能性も高いということになります。

そんなプレッシャーと戦うことになるのが今週の日曜阪神の10レース・伊丹ステークスに圧倒的人気が予想されるテイエムジンソクとのコンビで挑む竹之下騎手。ここ6戦のこの馬とのコンビは、良く言えば安定感バツグン、裏を返せば勝ちきれない競馬が続いています。準OPは昨年一度勝ち上がっており、降級後も上位入賞も外さないなど、このクラスでは明らかに力量上位なのは戦績を見ても明らか。

テイエムといえば3歳時のオペラオーも勝ちきれない中、和田騎手を最後まで乗せ続けたという前例もありますが、あちらは重賞の最前線、こちらは準OPでの話。さすがに6戦連続で惜しい競馬となると、そろそろ・・・なんて話にもなりかねません。

強敵は武豊騎手を想定しているサージェントバッジ。この馬もいつこのクラスを卒業してもおかしくない素質馬。テイエムジンソクは中2週で挑むこのローテーションを得意としており、2勝を挙げています。馬も人も今回こそは結果がほしいところです。