春の高松宮記念に向けた重要なステップレースの一つ阪急杯。ここ10年を見ても、ここで3着以内に入った馬で高松宮記念でも3着以内になった馬が実に12頭もいます。30頭中の12頭ですからその確率は40%になりますし、そもそも阪急杯を走った馬が全馬高松宮記念に出走する訳でもないのですから、実質は相当高い確率だと言えます。
そんな重要なステップレースなのに、過去10年で最低の出走頭数と言うのは残念な話ですし、2017年の今年は出走頭数が揃わない重賞が多いと言うのは、やはりJRAもしっかり考えないと競馬がダメになってしまいます。G1を増やして喜んでいるようじゃだめでしょう。
とにもかくにも、重要な12頭しか出走しない阪急杯。注目はメドウラークです。メドウラークは、デビューしてから23戦走っているのですが、基本的には中距離路線を歩んできて、阪急杯の1400mというのは、これまで走った中で最短距離となります。マイルも3戦して9着、7着、5着とまだ馬券圏内にも入っていないのですが、注目したいのは2走前の中山競馬場で行われた1600mのニューイヤーステークスです。
出遅れ気味で道中もおかれぎみで直線に向くと、下がってきた馬に少し邪魔されながらラスト100m坂を上ったあたりからは、かなりの末脚で追い込んできて勝った馬と0.6秒差まで迫っていました。その時の末脚を見る限りは、むしろ中距離よりもマイルの方が合うのでは?と思わせるものがありました。
おそらく厩舎側もそう思ったか、前走もマイル戦に出走して今度は先行して5着に粘ってきました。まあ結果は完敗だった訳ですが、1600mでも先行できたのですからスピードは秘めていることが証明できたと思います。この時に騎乗していたのがフォーリー騎手で今回も続けて乗ってきます。前走よりも少し脚を貯めることができれば、1400mの最短距離をこなすどころか上位に食い込むことも可能でしょう。
血統的にも、父タニノギムレットですし、母父クロフネ、母母トゥザヴィクトリーとなかなかの良血です。近走の成績からも人気はそこまで上がることはなさそうですし、穴馬として注目させていただいております。意外な良血馬メドウラークが、デビュー史上最短距離となる阪急杯で花を開かせるかもしれません!