今週はJRAの最長距離重賞レース「ステイヤーズS」が開催されます。長距離レースならではの騎手同士の駆け引きなど、通常のレースにはない見どころがある注目度の高い一戦となっています。
今年は出走馬13頭の中で重賞馬がセダブリランテスただ1頭とレベル的に例年よりも少し落ちていますが、メンバーのレベルが拮抗しているだけに、例年以上に騎手同士の駆け引きが勝負を握ってきそうです。
そこで、注目したいのが横山武史騎手騎乗の5歳牡馬トーセンカンビーナです。トーセンカンビーナは4歳時に春の天皇賞で5着の実績がある馬ですが、それ以降5戦して一度も馬券圏内どころか掲示板にさえ載れていません。実績的には厳しいという見方が妥当の馬ですが、今回のメンバーなら十分に好勝負は可能でしょう。
ステイヤーズSは騎手同士の駆け引きがポイントです。今回騎乗する横山武史騎手は現在全国リーディング5位で出走馬に乗る騎手の中で一番上位ですし、今年は皐月賞をエフフォーリアで初G1制覇を果たすと、タイトルホルダーで菊花賞、エフフォーリアで秋の天皇賞を制し、今年だけでG1を3勝と勢いにのっている騎手です。菊花賞ではハナに立つと主導権を握り、ペースを落とすと直線は後続を突き放して逃げ切り快勝と、長距離G1で好騎乗を見せました。今年3月に中山の芝2500mで行われた日経賞でも先行して快勝しており、中山の長距離戦でも活躍しています。
また、今回10か月の休み明け3走目と走りごろでもあります。緒戦の丹頂Sスこそ、今回出走するカウディリーリョ、ボスジラ、ゴーストには完敗していますが、2走目となったアルゼンチン共和国杯では、ボスジラ、ゴーストに先着しています。3走目となる今回はさらに上積みが見込め、単なる久々の好走して掲示板、馬券圏内だけでなく完全復活の初重賞制覇も十分あるでしょう。
ということで今年のステイヤーズSは、叩き3走目のトーセンカンビーナが横山武史騎手とのコンビで完全復活の初重賞制覇を果たしてくれることに期待して応援したいと思います。