昨秋の秋華賞2着馬パールコード。エリザベス女王杯にも挑戦し、持ち前の先行力を活かし4着と善戦した。秋はそれ以上無理をせず充電し、疲労も抜け、状態はほぼ万全の様に見える。今回は直線の短い中山コース。同コースでの戦績は2戦1勝で、紫苑Sは5着だったがミモザ賞は快勝している。
中山が全く合わないと言うことはない。むしろ充実期を迎えた今ならこのメンバー相手でも十分勝ち負けが期待できる。実績的には最右翼のヌーヴォレコルトが近走不振の上、波が激しい。牝馬限定重賞に回ってくるような馬ではないが、勝利から遠のいているのもまた事実。何としても復活へのきっかけが欲しいという目論見もあるだろう。
ヌーヴォレコルトはまた金鯱賞にも登録しており、こちらへの出走が濃厚とも見られている。相手関係を見れば金鯱賞のほうが格は上になるが、中山牝馬Sでは最重量ハンデの56.5を背負わされるのに対して金鯱賞では最軽量の54.0になる。このあたりの判断が陣営の腕の見せ所だが、どちらにせよ人気を背負う形にはなるだろう。
このまま中山牝馬Sに出たとしたら、やはり順調さを欠くヌーヴォレコルトに比べたら、休み明けとはいえパールコードに魅力を感じるのは必然の流れと言っても良いだろう。これでヌーヴォレコルトが人気を被ってくれれば馬券的に非常においしいと言える。
但し、ヌーヴォレコルトも底力はある馬。ここで巻き返しがあっても驚きはしない。しかし、中山記念からローテーションが詰まっているのは誰がどう見ても気になる部分だろう。オークス馬であり、GⅠ戦線で海千山千の相手と互角の戦いをしてきた実績は侮れないが、今回はパールコードを選びたい。