今週開催の阪神大賞典は、1着馬に天皇賞（春）への優先出走権が与えられます。距離的にも天皇賞（春）を見据えた馬が多く出走してきますが、1着の本賞金獲得により優先権なしでも現実的に出走可能になるため、それなら2着までに優先出走権を付与したほうが面白いような気もします。

大阪杯のGⅠ昇格により、今まで宝塚記念までのつなぎに、マイルは短いから、といった理由で無理に3200mを使ってきた陣営も減るであろうことから過疎化が心配ですが、今年の目玉は菊花賞・有馬記念とGⅠ連勝中のサトノダイヤモンドが復帰初戦を迎えることでしょう。

そんな阪神大賞典に栗東のホープ・小崎騎手がルメール、福永、武豊、岩田、川田騎手といった錚々たるメンバーに挑みます。騎乗予定馬はトウシンモンステラでの参戦。ハンデ戦でもないため、OP以上での勝利もない同馬では厳しいと言う見方が大勢を占めるところでしょうが、さにあらず。

まず阪神コースに適性があり、全5勝のうち2勝を阪神コースで挙げています。続いて中3週のローテーションが非常に向いており【3-1-1-5】という好成績。つまり全5勝のうち60%が中3週で挙げたもの。トウシンモンステラにとっての勝利の方程式が噛み合った絶好のレースということになります。

馬を長期的視野で考える陣営や騎手はともかく、わたしたち競馬を愛する一般人の土日の目標とは、とりあえず「目先の馬券」をしとめること。そういう意味で先々出世しますといった話ではなく、あくまで今回「ピンポイント」で狙える馬、ということで推奨しておきます。

昔から「長距離は騎手で買え」といわれるくらい選択が厳しく、かつサトノダイヤモンド相手に、所属騎手とはいえ若手の小崎騎手を起用した村山調教師の男気にもぜひ今回応えてほしいものです。