競馬が好きになる理由はひとそれぞれ

「競馬好き」イコール「馬券を買う人」や「ギャンブル好き」というイメージがわくと思いますが、全国で少なくとも100~300万人はいるとされている競馬ファンの中には一風変わったファンの方々もおります。

競馬は馬券を買ってなんぼ!と思う人が多い中、ごく少数派ではありますが殆ど馬券を買わない人がおります。馬券を買わない競馬ファンなんているのか?と疑問に思うかもしれませんが、競馬場に行ったことがある人なら誰しもが一度はこの馬券を買わない競馬好きの人を見たことがあると思います。

それは写真家の人達です。仕事の関係上で仕方なく写真を撮っているカメラマンもおりますが、中にはサラブレッドの美しさに興味を抱き、完全な趣味として写真を撮られているファンも多くいます。パドックやコース前で一生懸命に写真を撮っている人たちを一度は見たことがあるのではないでしょうか?

サラブレッドは競馬で勝つことのみを目的とし日々交配と淘汰とが繰り返されてきた特殊な動物です。野生で誕生する可能性は極めて低く、いわばプロのアスリート選手のような動物です。そんな特殊な動物の存在自体に、その肉体美に、走る姿に魅了されるファンが多くいることはなんら不思議ではありません。競馬は馬券を買わなくても全く何の問題もありませんし、むしろ買わないで競馬を楽しめるなんて経済的で素晴らしいじゃないですか。

私にもサラブレッドの写真を撮ることを趣味としている知り合いがおりますが、彼は馬券を買うことに全く興味がありません。もちろん何度か買ったことはあるようですが、馬券を当てることを目的としていないため馬券は眼中にないようですね。

私は生粋の毎週馬券野郎ですから、彼に「競馬場に足を運ぶのに電車賃などの交通費や食費はかかるから、せめてその分を取り返す意味でも2000円くらいはメインレースで勝負をしてみるのも面白いのではないか?」と言いましたが、全く心に響いた様子はありませんでしたね。彼にとってあくまで趣味は写真であり、ギャンブルではないんですね。

純粋にサラブレッドを愛す彼の姿に何だか健全さを感じたのを覚えております。最近は競馬場で家族連れやカップルの姿もよく見ますし、アミューズメント施設としての楽しみ方も増えてきております。一言に「競馬」と言っても色々な楽しみ方があるというのは面白いことで、その人にあった競馬の楽しみ方をするのが一番良いと思います。基本的には自分の予想が当たる喜びと、それに対して金銭的な報酬があることに喜びを感じて馬券購入する人が多いと思いますが、あなたはどんな理由で競馬が好きですか?