いよいよ2021年の中央競馬も残すところ、あと3日開催のみとなりました。泣いても笑ってもラスト勝負の3日となります。
1日目に行われるG1は、障害日本一決定戦の中山大障害です。障害界のスーパーホース、10歳馬オジュウチョウサンが中山大障害3勝目を果たすかどうかが最大のポイントとなっていますが、その他にも障害レースを20戦以上走っている経験豊富な馬達や、今後の障害界を背負う可能性のある新進気鋭の馬達が集結しました。
そんな中、注目しているのは、障害レース20戦以上走っている経験豊富な6歳馬ハルキストンです。
ハルキストンは、今回の出走馬14頭の中で5頭いる20戦以上走っている馬の中で一番若い馬です。3歳の時から障害に挑戦してきた馬ということもありますが、実は3歳時から障害を走っていた馬は以外に少なく、ハルキストン以外では、オジュウチョウサン(10歳)、シンキングダンサー(8歳)、アースドラゴン(5歳)、ビレッジイーグル(4歳)の4頭だけで、その中で年齢的にはちょうど真ん中の世代となっています。
オジュウチョウサンの実績は言うまでもありませんが、シンキングダンサーも中山グランドジャンプ2着や東京ジャンプステークスでの重賞制覇があるのに対して、ハルキストンはオープン4勝があるもののG1どころか重賞成績は小倉サマージャンプ(G3)での3着がある程度の実績です。若いアースドラゴンやビレッジイーグルは障害レース自体1勝ずつとこれからの馬なだけに、ハルキストンは経験の割に実績が少なく、経験だけが豊富な馬となっています。
しかし、前走の秋陽ジャンプステークスは7着に敗れるも、巧い飛越と一瞬の脚の強さを披露してくれました。最後の4コーナーの障害を見事な飛越で着順を上げて、そのまま平地でも一瞬を脚を見せて先頭集団に取り付きました。ここで運悪く前が詰まって囲まれてしまったため、平地力のなさでラスト直線の追い比べで負けてしまったという印象。
これがスタミナのいる中山大障害の4コーナーで発揮できれば、上位に食い込んでくる可能性は十分ありそうです。中山大障害の4コーナーは、全馬バテバテで根性争いになってくるケースが多いですが、そんな時に巧い飛越で一瞬抜け出してこれるなら、上位どころか勝機だってあるはずです。
ということで中山大障害は、豊富な経験を持つハルキストンが、巧い飛越と一瞬の脚を発揮して大金星を挙げてくれることに期待したいと思います。