デビュー戦からとりあげてきているファンディーナがようやく重賞の舞台に立ちます。ここまでひたすら1800mを使い続けての今回のフラワーカップ参戦。川田騎手も乗りたかったでしょうが、やはり同じくほれ込んでいる男・岩田騎手に手綱が戻ります。
兄のナムラシングンも能力が高い馬と個人的には見ていますが、気性がやや荒い面から出世が遅れてしまっています。人間でいえば歳をとって「丸くなる」と兄貴もかなりの大物と見ているだけに期待値もあがりますが、現状は逃げて良し、差して良しの妹にどうしても目がいきます。
とはいえ、今年の牝馬クラシックは反ディープインパクト連合といえるメンバーが桜花賞の有力馬として名乗りをあげています。父フランケルからはソウルスターリング。父ハーツクライからはアドマイヤミヤビ、リスグラシュー。父ローエングリンからはカラクレナイ。父ブラックタイドからはライジングリーズン。さらにメジャーエンブレムで昨年桜花賞1番人気馬を送り出したダイワメジャーからはレーヌミノルといった感じで、例年なら恒例ともいえるキングカメハメハ、ディープインパクトの大物牝馬が不在。
そして今週も簡単に突破できないディープインパクト包囲網が形成されました。偉大なる父を持ったためどうしても種馬としても比較されるディープブリランテ産駒で実績上位のディーパワンサ、勢いのついたマンハッタンカフェ産駒の牝馬、かつ美浦・大竹厩舎所属で連勝中と、まるでルージュバックの再来とも思える不気味さがあるデアレガーロの参戦もあります。さらに相手関係以外にも、初の関東への輸送、今年すでに3走目のローテ、ムチをほとんど使わずに2戦を消化したため、本気で追ってみたときの結果など不安材料を挙げればきりがありません。
ファンディーナは想定では3戦連続の1番人気になりますが、ここ2年はアルビアーノ、エンジェルフェイスと1番人気が連勝中。2度あることは3度ある、になるのか、はたまた上がり馬にありがちな「オープンの壁」にもろに跳ね返されるのか、必見のレースになります。