今週の中京競馬場のメインレースは、フェブラリーステークスのステップレースの東海ステークスが行われます。2022年の中央競馬最初のG1フェブラリーステークスに向けて、今年もダートG1路線が開幕です。
ダート路線は芝路線と比べても長く活躍する馬が多い印象ですが、東海ステークスだけで考えて見てもそれを証明するかのように、昨年の勝馬オーヴェルニュが連勝を狙って出走してきているのに加え、昨年4着馬デュードヴァン、5着のグレーとタイム、そして6着のハヤヤッコと上位に来ていた馬が揃って出走してきました。
ただ、今回注目しているのは、これまでの活躍馬ではなく新進気鋭の4歳馬スマッシャーです。スマッシャーは、3歳時にユニコーンステークスを勝利し重賞制覇を達成。次戦でジャパンカップダートに出走し、1番人気に推されながらタイム差なしの4着となりました。
3歳世代では、ダート路線のトップクラスと言えるほどの馬だったのですが、初の古馬対戦となったリステッドのグリーンチャンネルカップでは1番人気で7着。その後、G3武蔵野ステークスで11着に大敗と、期待が大きかっただけに残念な結果だったこともあって、今回はあまり人気になりそうもない前評判です。
しかし、今回スマッシャーは変わり身十分。これまでの好走例は1400mから1600mで上り最速で勝ってきたように末脚勝負の馬です。古馬との対決で末脚が不発に終わっていますが、その2戦ともミドルペースを中段で勝負していたのが最大の原因と思われます。これまでの好走時には、レースがハイペースであれどんなペースでも自分のペースでじっくり運び、ラストの末脚勝負で能力を発揮してきました。古馬オープンのペースを中段位置では脚が溜まらなかかったのでしょう。
その点、今回は逃げ馬が不在なのでスローペースになる可能性大。途中で脚を使うことなくじっくり追走ができるはずなので、脚がしっかり溜まるはずです。G2の古馬の歴戦の実績メンバー相手に上り勝負となるとそう簡単ではないでしょうが、今回の出走馬を見ると案外末脚自慢の馬が少なく、ハヤヤッコ、デュードヴァンあたりしか末脚が切れそうな馬がいません。先行してしぶとい馬が多いと言うことでもあり、消耗戦が得意なメンバー構成とも言えます。それらの馬達にとっては、スローペースというのは案外厳しいはずなので、相対的にスマッシャーに向くレースになりそうです。
ということで今年の東海ステークスは、唯一の4歳馬スマッシャーがスローペースを逆に生かし、フェブラリーステークスに出走する権利を獲得することに期待して応援したいと思います。