脚質転換はその馬の個性を活かすものになるか、はたまた逆の結果となるのか、騎手にとっては非常に難しい判断が迫られる決断の一つでしょう。
古くは逃げ・先行脚質だったトゥザヴィクトリーが、エリザベス女王杯で後方待機から追い込んで勝利し、また断然人気のディープインパクトの末脚を封じ込めた有馬記念のハーツクライは、追い込み脚質から一転して前目の競馬で押し切っており、ルメール騎手の判断もありますが、ハマると怖いのは間違いないところでしょう。
そういった意味で注目したいのが先行策に活路を見出した期待馬リフレイムで、連勝でオープン入りなるか、日曜東京10レースの節分ステークスに登録してきました。
2歳時から人気を集めていたアメリカンファラオ産駒で、G2の京王杯2歳Sでは1番人気支持も受けてきた馬ですが、追い込みがハマらず3歳になってからは関東オークスに参戦するなど距離も含め試行錯誤を続けてきましたが、昨年秋に野中騎手との新コンビを組んで以降は、逃げ、先行で競馬をしており、2着、1着と戦績が安定するようになりました。
馬の成長ももちろんあるでしょうが、2歳時に使ってきた芝マイル前後の距離は馬の適性に合っていたと思われ、ここにきてようやく軌道に乗ってきた印象もあります。
アメリカンファラオ産駒はダートのイメージが強く、リフレイムは母の父もタピットでダート色がかなり強い印象もありつつ、現状は芝の1600m前後が適性といえそうで、ここを勝てればまた重賞戦線で人気を集める1頭となりそうです。
このクラス連続2着のウイングレイテストなど、強敵も参戦を予定していますが、過去5年のデータではグレーターロンドン、ロジクライ、エントシャイデンなど、後にG1に参戦している馬たちが勝利しているレースということもあり、勝ち馬の今後にも注目したいところです。