障害界の春のナンバー1を決める中山グランドジャンプ。現在の障害界で現役最強馬と言えるオジュウチョウサンは、昨年の中山グランドジャンプを勝利して以来負けなしの5連勝。昨年末の中山大障害をも制しており、今回勝利すれば前代未聞の障害G1・連覇となる。
今回の中山グランドジャンプでも中心はこの馬で間違いないでしょう。そうなるとあとは相手探しとなるところですが、その筆頭に推したいのがオペラハウス産駒のウインヤードです。
ウインヤードの成績はというと、オープンで1勝のみで障害重賞を3戦して最高着順が2着と、実績的にはとてもオジュウチョウサンの足元にも及びません。さらに、今年の初戦だったペガサスジャンプステークスでは3番人気に推されたものの勝馬から3秒以上もの差をあけられた8着に終わっています。
そんな馬が中山グランドジャンプで最強馬オジュウチョウサンを相手に好勝負するというのは無理がありそうですが、あながちそうとも言えないのです。
その理由は2つあります。1つ目は、休み前の前々走の東京ハイジャンプのレースっぷりです。このレースでは、最後の直線でオジュウチョウサンが落馬した空馬に絡まれながらも
快勝したことであらためてオジュウチョウサンのレベルの差を見せつけたレースでもあるのですが、ウインヤードも落馬した空馬の影響を大きく受けた1頭でした。
このレースにはタイセイドリーム、サンレイデュークという2頭が出走しておりましたが、タイセイドリームからは0.2秒差で敗れ、サンレイデュークには0.5秒で勝っています。両馬は前走スプリングジャンプでオジュウチョウサンの3着、4着となっているため、恐らくそこそこの人気にはなってくるでしょう。不利を受けながらもそんな馬達と同じぐらい走っていたのですから、叩き2走目の上澄みを考えれば、十分上位には食い込めるはずです。
そして2つ目はウインヤードの父がオペラハウスということです。過去10年の中山グランドジャンプで種牡馬としてトップの2勝をしている馬が2頭います。その1頭がオジュウチョウサンの父であるステイゴールド、そしてもう1頭がウインヤードの父であるオペラハウスです。
2009年のスプリングゲントと2012年のマジェスティバイオと別馬で勝っていることも
中山グランドジャンプとオペラハウスの相性が良いことを表しているのです。
以上の2つの理由から、オペラハウス産駒のウインヤードは中山グランドジャンプで
激走する下地は十分にあると考えても良いのではないでしょうか。前走の負けで人気が落ちるならオジュウチョウサンと絡めた馬券でも結構いい配当が期待できそうです。