東中山駅から行く中山競馬場の”裏”ルート

有馬記念、皐月賞といったビッグレースが開催される由緒正しき競馬場「中山競馬場」。千葉県船橋市にある中央競馬が施行する競馬場なのだが、とにかくアクセスが難儀である。先日、「皐月賞見に行きたい!中山競馬場ってどうやっていくの?」と知人からアクセス方法を聞かれたが、これだ!という行き方が無いため、うまく説明がきなかった。

駅からデッキでルートが確保されている東京競馬場と違い、中山競馬場は駅からも離れており使える駅もいくつかあるため、どの路線を使うかによってもアクセスが変わってくる。

まず、一番近いのはJR武蔵野線の「船橋法典駅」だ。これは地下通路で直結しているので一番利用者が多い駅だ。その為、競馬終了後は非常に混みあう。地下通路を粛々と歩き、15分ほどで船橋法典駅に着く。最寄りの駅は間違いなくこの船橋法典駅なのだが、都心部からだと乗り換えが面倒な路線であることや本数も少ないことからもなかなかオススメしづらい点がある。しかも皐月賞や有馬記念の日なんかは帰りは駅までたどり着くので2時間くらいはかかる。さらに地下通路なので空気が悪く、負けた日なんかは気分も良くなくホントウに最悪である。

もう1つの利用駅、京葉線「東中山駅」から行く中山競馬場

中山競馬場にはもう1つ便利な駅がある。京成線の「東中山駅」だ。中山競馬場からは徒歩20分ほどの距離にある。東中山駅までの道なりは普通に地上を行く道なのだが、県道沿いから行く”公式ルート”と、住宅街あり農地ありの道を行く”裏ルート”の2パターンがある。

この裏ルートについて少し詳しく書かせてもらいたい。というのも、このルートを歩く競馬ファンのマナーの悪さは少々目に余るところがあり、同じ競馬ファンとして恥ずかしい部分がある。タバコやゴミのポイ捨て、酔っ払い、道中ガヤガヤとうるさくするなど、この区域に住んでいる人にとっては迷惑極まりないだろう。

普通の住宅街なので警察官が誘導しているわけでもないし、交通整理の警備員もいない。普段の日は静かな道だが、競馬開催日だけはこの裏ルートを使って競馬場へ向かう人も多いため、住宅街をおっさん達がゾロゾロと歩く異様な光景が見られる。

裏ルートと紹介させていただいたが、実際距離的には公式ルートの方が距離的には近そうだし、分かりやすい。裏ルートではあるが、決して近道ルートではない。なのに何故だがこのルートから競馬場へ行く人が多いのだ。これについては本当に謎だが、車通りが激しい県道ルートに比べるとこの裏ルートは比較的静かで、ここを通る人々の醸し出すいかにも競馬場へ向かってます的な雰囲気は何だか独特なものがある。勝つか負けるか勝負を挑みに行く姿が「戦地に向かう兵士」のようなのか、はたまた「裏街道を行く」姿が言葉そのまま人生の裏街道を進む者達のようだからなのか・・・。

何れにせよ、中山競馬場へ行く人でこの道を使う人は必要最低限のマナーを守り、大人しく駅に向かって地域住民の方にストレスをかけないようにしてもらいたい。