美浦・堀厩舎といえばどんなイメージが浮かぶでしょうか?特に騎手に関しては外国人騎手の起用が多い、一人の騎手を継続して乗せるよりは乗り替わりをよくする、そんなイメージがあります。それが功を奏しているのか見事に結果には繋がり、名門厩舎とも言われる立場にあります。とは言え、血統のいい馬に外国人騎手が騎乗するとなると少々過剰とも言えるオッズがつくことも多く、馬券検討では悩まされる厩舎のひとつでもあります。
そんな堀厩舎の管理馬・アルバートですが、今週の天皇賞(春)では川田将雅騎手に委ねられることとなりそうです。堀厩舎と川田騎手といえば、安田記念のモーリスの勝利がまず浮かびます。当時のモーリスはまだ上がり馬という扱いで押し出された形の人気を背負っていましたが、堂々たる競馬で勝利しその後の活躍はみなさんご存知のとおり。となると、人気の付きやすい外国人騎手のコンビよりも、川田騎手とのタッグのほうが馬券妙味があるわけです。
父アドマイヤドンはダート界のチャンピオン、母のフォルクローレもマイル以下で活躍した馬と、ぱっと見では長距離向きとは思えないところがあるアルバートですが、菊花賞馬でもある母父ダンスインザダークの血がそうさせるのでしょうか、紛うことなきステイヤーとして開花しています。昨年の天皇賞(春)では掲示板まで後一歩の6着に敗れましたが、その後にさらにステイヤーズSを連覇、ダイヤモンドSも勝利し更に濃度の高いステイヤーの血を見せつけています。
今回はサトノダイヤモンド、キタサンブラックがそろって出走予定ということもあり、その他の馬は多少の差こそあれどドングリの背比べで伏兵扱いされてしまっている感もあり、更には東西の格差でも栗東にほぼ圧倒されている芝の中・長距離に風穴を開けられるか、美浦のアルバートが日本のステイヤー代表として、彼に最も相応しいGⅠとも言える天皇賞(春)はぜひ注目してみてください。