リーディング上位には入りながらも重賞になると連敗が続いていた岩田望来騎手にとって待望ともいえる重賞初勝利となったのが、先日の京都牝馬Sのロータスランドでした。
1つ勝つこと自体が大変なのが競馬ですが、厩舎、オーナーサイドからの期待を背負って結果を残し続けなければならない騎手という職業では、勝ち星の数も然ることながら、大きなレースで結果を残しインパクトを与えるという結果もまた重要と思われます。そういった意味では1つ重賞を勝てたことで、いい意味で力が抜けて、今後は重賞といわずG1でも馬券に絡む活躍を見せてくれる可能性が更に高まったと言えるのではないでしょうか。
そんな岩田騎手にとって、短距離界で今後期待をかけたい1頭が、今週日曜阪神メインレースに組まれている阪急杯に出走予定のグレイイングリーンです。父はディープインパクト、母は短距離重賞で活躍してきたリトルゲルダという血統背景で、距離適性は母の血が強く出ている印象がある1頭です。
アーリントンカップやNHKマイルカップへの参戦履歴もありますが、まだ馬が成長途上だったこともあってか大敗を喫し、条件戦からの出直しとなってからは3着以内を外さない安定感で再び重賞戦線に戻ってきました。
現在の収得賞金2400万円はG1に出走するには厳しいところですが、阪急杯は1着馬に高松宮記念への優先出走権が与えられることもあり、ここで連勝を飾れれば本番でも印がつく1頭となる可能性も高い血統背景の持ち主だけに、昨年のこのレースの覇者であるクリノガウディーや京阪杯勝ち馬のエイティーンガールなどの参戦も予定されており、厳しい壁にはなりそうですが、一皮むけた岩田望来騎手の手綱さばきに注目したいですね。