昨年デビューとなった新種牡馬の中でも異色といえたのがシルバーステートではないでしょうか。
G1勝ちどころか重賞実績もない中で条件戦での圧倒的なパフォーマンスと、騎乗していた福永騎手が絶賛していたこと、加えて血統面の後押しもあっての種牡馬デビューとなりましたが、産駒が2歳から活躍しており今後の伸びしろが期待できる種牡馬の1頭といえそうです。
そういった意味で、戦績が地味でも血統背景がしっかりしていれば激戦区といえる日本の種牡馬リーディング争いの一角に加わることができるのではないかと思える良血馬が、一度も出走しないまま種牡馬入りとなったアスクピーターパンです。
新ひだか町のアロースタッドで今年から種牡馬デビューとなったアスクピーターパンですが、競馬場でのお目見えがない異色の種牡馬入りとなりました。未知数な面がかなりありますが、母は競馬ファンなら今でも印象に残っているであろうストレイトガールです。
ヴィクトリアマイル連覇とスプリンターズ勝ちという実績を残したストレイトガールが渡英し、フランケルを配合されて生まれたのがアスクピーターパンで、2019年秋に来日してデビューに向けて調整が続けられていましたが、結局デビューできないまま引退となりました。
夢の続きはオーナーの尽力もあって種牡馬という形で実現しており、0戦0勝での種牡馬入りは前途洋々とはいえないかもしれませんが、どれだけの繁殖牝馬を集められるのか楽しみな1頭です。
種付け料は受胎確認後30万円、誕生後50万円と、この血統背景の持ち主にしては破格といえる設定だけに、大物誕生も狙える期待の1頭となるかもしれません。