今週の土曜日、中山競馬場では春の天皇賞を目指す中長距離馬が出走する日経賞が行われます。有馬記念と同じ中山2500mということでここで好走する馬は、有馬記念でも侮れない存在となってくるだけに、9か月後に来たる2022年の締めくくりレースを獲るためにも無視できないレースです。
今年も昨年の菊花賞馬で有馬記念5着のタイトルホルダーをはじめ、セントライト記念を勝っている同期のアサマノイタズラ、有馬記念11着も牝馬ながら中長距離で活躍中のウインキートス、昨年のステイヤーズSを制したディバインホースといった中長距離の重賞馬やダート路線から転じてきた白毛馬のハヤヤッコとサクラアリュールなど、なかなか面白いメンバーが揃いました。
その中で注目しているのは最年長8歳馬のクレッシェンドラヴです。クレッシェンドラヴは、前走ほぼ半年ぶりの競馬でAJCCに出走し7着でした。
7歳だった昨年は2戦のみ出走し11着、14着といずれも大敗、それ以前を遡っても馬券に絡んだのは、ほぼ1年半前で6歳時の9月に行われた七夕賞1着が最後で、この間6戦して最高着順が4着、二桁着順が3戦と散々な結果に終わっています。
しかし今回は復活の可能性十分。今回の出走馬の中に重賞馬はダート戦のハヤヤッコを含めて全8頭ですが、G1馬タイトルホルダーとクレッシェンドラヴは重賞2勝ですが、その他の馬は重賞1勝馬ばかりです。
重賞を複数勝っている事実と能力ははやり無視できません。加えて大敗続きだった近走でも同じ条件で行われた2020年の有馬記念で8着という結果でしたが、この時は勝ったクロノジェネシスから0.8秒差とそんなに差はありませんでしたし、ラブズオンリーユー、キセキ、オーソリティと言った実力馬も先着しています。そのメンバーと比較すると今回の相手で引けはとらないはずです。
また前走のAJCCでは、スローペースながらも差し馬が台頭したレースになった中で4番手から7着という結果は決して悪くなく、半年の休み明けの競馬で直線では不利もありながら、それでも伸びていたレースっぷりも復活気配が感じられました。さらにその時は初騎乗だった津村騎手から、今回は全28戦中17戦も騎乗してる内田騎手に乗り替わりです。クレッシェンドラヴの能力を一番知っている騎手になる点も大幅なプラスになりそうです。
ということで、日経賞は、叩き2走目の最年長8歳馬クレッシェンドラヴが重賞2勝馬の走りを見せて、内田騎手とのコンビで大激走してくれることに期待したいと思います。