地味にいい仕事をするジョッキーというのがいますよね。良いジョッキーにも色々な分類があるかと思います。オーナーサイドからすれば無事に賞金を取ってきてくれるジョッキー、そして馬券を購入する側からすれば馬券に絡めてくれるジョッキーということになるでしょう。今年の春、いよいよ覚醒したのではないかと思わせる戦績を重ねている男が栗東にいます。アルアインで念願のクラシック制覇となった松山騎手です。NHKマイルカップでも堂々たる逃げで3着に粘るなど、人気より上に持ってきてくれるイメージが定着してきました。また1番人気に騎乗してもブリリアントSのミツバできっちり優勝し、東京でも結果を残せたことで関係者の注目も高まっているのではないでしょうか。
そんな松山騎手は来週アルアインの大一番が控えているわけですが、今週の平安ステークスでも注目馬がまわってきました。今年の佐賀記念勝ち馬・ロンドンタウンです。マーチステークスでの4着に続きアンタレスステークスでは2着入着と中央でも通じるところを見せてくれました。本賞金加算にも成功し、交流競走に顔を出す機会も今後増えていくことでしょう。とは言えやはり、帝王賞への参戦を確実なものとするにはここで1着がほしいところ。
好メンバーが多数集まった平安ステークスなのでもちろん簡単ではありませんが、クリソライト、ケイティブレイブなどは確かに強いものの得意な形に持ち込めない時にモロさも垣間見える馬です。そういった意味で、前にもいけるし後ろからでも競馬ができる「乗りやすさ」がセールスポイントとなるロンドンタウンは京都コースで連をはずしたこともありませんので安心して狙えます。他にも昨年9月開催の韓国コリアカップ2着以来のクリノスターオーは鉄砲になりますが平安Sには3年連続出走し1着2着2着、ブランクは気になるものの相性抜群のレース。G3とは思えないハイレベルなメンバーがそろいましたが、若武者が京都でも輝くか、ぜひ注目してみてください。