未完の大器。まさにそんな形容にふさわしい大物がようやく復帰初戦を迎えます。今週土曜の京都12R・オーストラリアトロフィーに登録しているシルバーステートです。デビュー戦は2着に敗れましたがその相手は今年のヴィクトリアマイル勝ち馬・アドマイヤリード。当時はシルバーステートが1番人気でデビュー前からその素質には期待がされていました。その後は未勝利、紫菊賞と連勝し最強世代のクラシック候補の最右翼に目される中で、年明けに屈腱炎が発症し長期離脱となりました。
このレースには、ホープフルSで3着後同じく期待されながら長期離脱でクラシックを諦めることになったバティスティーニも参戦を予定。どちらの馬も前走の鞍上は福永騎手でしたが、バティスティーニは2歳時にコンビを組んでいたルメール騎手で、福永騎手はシルバーステートで挑む予定です。
この2頭、いずれも甲乙つけがたい能力を秘めていると思われます。レース自体の過去のデータでは上位人気が安定感のあるレースになっています。さらに幸いといってはなんですが、今年は頭数がフルゲート割れの13頭しか登録がありません。この2頭の登録を見て回避したというわけでもないでしょうが、キタサンブラック、サトノダイヤモンド中心に廻っている古馬芝中長距離戦線に殴り込みをかけるには、どちらも早いうちにこのクラスは脱出しておきたいところ。とはいえ同着予想はさすがにドラマを望みすぎということで、今回は印・オッズの妙味からシルバーステートを推奨したいと思います。