今週の日曜日、阪神競馬場では牝馬クラシック第一弾「桜花賞」が行われます。桜のシーズンとともに行われる桜花賞は、春のクラシックシーズンの訪れを感じさせる注目の一戦。例年頭数も揃うので華やかで予想も難解で面白くなるレースです。
しかも今年はここ数年と違って、連勝馬で抜けた有力馬が不在の中、チューリップ賞、フィリーズレビュー、アネモネ賞で出走権の得られる上位着順馬が全て出走してきていますし、2月に行われたクイーンカップの1,2,3着馬が揃ってしかもそこからぶっつけのローテも一緒と前走好成績馬がこぞって出走するように、好調馬が勢ぞろいしたかのような素晴らしいメンバーとなりました。
そんな中で注目しているのは、チューリップ賞で2着となり桜花賞への優先出走権を獲得したピンハイです。
ピンハイの魅力は“勝負根性”。新馬戦では出遅れ気味で道中後方に位置し、直線は内にも外にも進路が無い挟まれた状態を抜け出して勝利。新馬戦は相手も軽かったということもありますが、相手強化となった前走チューリップ賞でも力は示しました。最内からスタートし、直線に向き、最内から追い上げるも逃げ馬を交わしながらG1馬サークルオブライフに並びかけると、2番手から粘っていた馬を間に、サークルオブライフをクビ差でかわして2着に食い込む強い競馬でした。
この時も、サークルオブライフの内を狙いかけて進路がなくなりましたが、少しもへこたれずに次は内に切り替えてきてまた根性で差してきました。3歳牝馬同士の争いでこのへこたれない根性は、18頭立てのハイレベルメンバーの中にあって凄い武器になるはずです。
まだデビュー2戦目の馬ですが、上積みは相当あるはずです。コンビを組む高倉騎手は、13年目の中堅騎手でこれまで重賞4勝、G1はまだ制覇していません。重賞の4勝は、いずれの馬も5番人気以下の人気薄の馬です。逆にそれはそれですごいことで、この抜けた馬のいない3歳牝馬の18頭立てのレースで根性娘のピンハイとなら、一発があってもおかしくないのです。
ということで、桜花賞は、根性娘で上積み一番のピンハイが牝馬クラシック一冠目を制覇し、鞍上の高倉騎手の初G1を飾ってくれることに期待して応援したいと思います。