4年前、なぜだかそれまでの1800mから1900mと距離が伸びた名物ダート重賞の平安ステークス。どんな理由を述べられても中途半端感は否めないだろうと思ってしまいますが、頭数が揃っているので今のところは面白い名物重賞感は残っているのが救いと言えるでしょう。
ただ、やはり距離が1900mになったことで課題も少なくありません。1900mという番組(レース)自体が少ないため、予想の際に検討材料があまりにも少ない点は改善の余地があると言えるでしょう。馬も厩舎側もどういう路線で重賞を狙えばいいか困るはずです。
ということで、JRA側の課題は今後きちんとやってもらうとして、競馬ファンの課題としてはまずはレースを的中させることです。検討材料が少ない以上、何かしらピン!と来た馬を狙うしかないのですが、今回はそのピン!と来た馬で、7歳馬のマイネルクロップを紹介させていただきたいと思います。
1900mの距離延長も問題なし?!穴を開けるのはマイネルクロップ!
マイネルクロップは、5歳時にマーチステークスを勝っている重賞ウイナーなのですが、その後はなかなか結果が出ず、重賞勝利後は14戦してオープンと地方で2着が2回あるのみです。二ケタ着順が半分の7回もあり、人気もほぼ二ケタ人気というほど人気が落ちてしまいました。前走のアンタレスステークスでも10着に終わった訳なのですが、そのレースにピン!と来るものがあったのです。
4コーナーで上がってきたマイネルクロップは外々を回って5番手まで上がってきます。最後の直線では今一歩伸びなかったのですが、勝ち馬とは0.7秒差に踏みとどまりました。阪神競馬場ということで直線に坂があるため、勢いだけでは押し切れない競馬場だったこともこの結果は仕方がなかったとも言えます。しかも外々を回ると勢いが止まることはないとは言え、かなりの距離ロスとなってしまいます。上位に来た馬達のほとんどがマイネルクロップより内を通った馬だっただけに、この距離ロスは結果に直結したと言ってもいいでしょう。
そう考えると、今回の平安ステークスは京都競馬場なので直線は平坦ですし、1900mに伸びるので前走で1800mを走った馬にとっては少し長いと思うでしょうが、前走では長目を走ったマイネルクロップにとってはそんなに変わらないかも?!とより気が楽になることだってあるかもしれません。
ということは、前走アンタレスステークスでピン!と来る見せ場を見せてくれたマイネルクロップが競馬場と距離代わりによって、より走れる可能性が増えていると見てもいいかもしれません。さらに、今回は名古屋競馬場の剛腕岡部騎手が騎乗します。マイネルクロップはどちらかと言うとずぶいタイプの馬ですから、地方競馬場の騎手の腕っぷしで今まで以上に伸びてくる可能性も十分にあると見て良いでしょう。
平安ステークスは、岡部騎手の剛腕がマイネルクロップの能力を目覚めさせてくれることでしょう!