金鯱賞から半年ぶりの出走となった前走のメトロポリタンSを快勝したヴォルシェーブ。ここに来て陣営も待ちに待っただろう本格化の兆しをようやく見せた。今回の目黒記念を勝てば宝塚記念への出走も視野に入ってくる。ヴォルシェーブはどこの競馬場でもこなす万能ホースだが、中でも東京2500mは比較的相性の良い舞台。それだけに、宝塚記念を使いたくなるようなレースを期待したいところだが、宝塚記念は無理に使う必要のあるレースでもない。
宝塚記念ではキタサンブラックと言う強敵が待っている。本格化とは言えまだG1の一流馬相手には若干分が悪いかと思うが、ここは致し方のないところ。但し、秋になり更にまとまってくればまた状況もかわってくるだろう。そして、凱旋門賞挑戦があるキタサンブラックは天皇賞(秋)には出走しない可能性が高い。ここで鬼のいぬ間に勝っておきたいと考える陣営は非常に多い。秋の始動戦や動向など気になるところだが、先ずは今週の目黒記念だ。ここに全神経を集中させなければいけない。
春は春。秋は秋で全くの別物。今年の夏も昨年同様猛暑が予想されているため出来れば涼しい北海道に放牧に出したいところ。目黒記念でもう一つ注目する馬がラニだ。デビュー戦以来の芝となる。デビュー戦は4着に終わっている。昨年はアメリカクラシック3冠レースに出走し、1戦毎に着順をあげ、ベルモントSでは3着と好走した。国内に戻ってからはダートを使われているが勝ち星はまだない。芝の中距離重賞でどの様な競馬を見せるか、走り以外にもスター性のある競走馬だけにその動向には注目が集まる。