ダービーウィークにひっそり行われる3歳限定オープン競走・白百合ステークス

ダービーの前日に行われる3歳限定のオープン競走、白百合ステークス。今週はダービーがある為、競馬ファンの多くがダービーに神経を傾ける。普段馬券を買わないような方でも同僚や友人に誘われ運試しとして馬券を買ってしまうようなケースも多い。週が明ける前からダービー一色に染まり、長く続いた春のG1戦線のピークをここで迎える。文句無しで一番競馬ファンが盛り上がるのは日本ダービー。この日は来場者数もひと際多くなる。

そんな華やかな表舞台とは対照的に土曜日の京都競馬は粛々と行われる。このメンバーならサトノクロニクルの能力が1枚抜けている。ここで凡走するような馬ではない。普通に回ってくれば結果は自然とついてくる。サトノクロニクルもあと少しの所でダービー出走が叶わなかった。京都新聞杯2着の本賞金が加算されたが、1勝馬だった為1500万円。これが京都新聞杯か、500万下条件戦どちらかで勝利できていれば出走もできたはずだった。

勝負事にタラレバは禁句。これは何もレースに限ったことでもない。本賞金が足りなかったのだから仕方がない。京都新聞杯はトライアル競走ではない為、優先出走権は与えられず、サトノクロニクルは涙を飲んだが、そこは陣営も百も承知だったこと。まずは頭を切り替えてここで秋に向けてしっかりと勝っておきたいレースになる。勝てば本賞金が加算されるので秋へ向けて余力を蓄えることができるが、ここで本賞金加算ができないまま菊花賞を狙うことになれば、厳しい夏の暑さの中で走るハメになるかもしれない。思い通りのローテーションを手にするにはまず、目の前の白百合ステークスを優勝することだ。