春の障害王を決める一戦「中山グランドジャンプ」がいよいよ開催です。出走頭数が9頭と例年通りの少頭数ですが、王者オジュウチョウサンを筆頭に、昨年の中山大障害・2着のブラゾンダムール、5着のビレッジイーグル、6着のマイネルプロンプト、そして昨年の中山グランドジャンプの2着馬ケンホファヴァルトと言った実績馬が集まりました。
その中で注目しているのは、ステイゴールド産駒の10歳馬マイネルレオーネです。
昨年は前走でペガサスジャンプSを勝ち進めて参戦しての2着。その後は中山グランドジャンプを視野に入れるも休養となってしまい、ほぼ1年後の春麗ジャンプSで復帰し、4着からの1年越しの挑戦となりました。
前走はほぼ1年ぶりのレースながら無難な飛越と走りを見せ、ラストの直線で勝馬からは離されましたが、2着争いには食い込んできました。久々を使われて2走目の上積みは十分にあることでしょう。
もうひとつ注目したいポイントはその隠れたスタミナ血統。オジュウチョウサンと同じステイゴールド産駒ですから父方のスタミナは十分にあるでしょうし、母方の血統を見ても、母ウェンブリーの母父がサッカーボーイで、古い競馬ファンであればサッカーボーイ産駒がスタミナがあることは、代表産駒のナリタトップロード、ヒシミラクルなどでしっかりと認識されていることでしょう。
さらに、父ステイゴールド産駒の母父がディクタスであり、母ウェンブリーの父父もディクタスということで、ディクタスの3×3の血量。一般的に名馬が生まれると言う奇跡の血量は3×4なのに対して、3×3は体質が弱い傾向があると言われたりしていますが、素質を濃く受け継いでいることは間違いないでしょう。ディクタスの血がスタミナに貢献しているならば、その血の濃いマイネルレオーネも受け継いでいる可能性は十分と言えます。
余談ではありますが、マイネルレオーネが長期休み前に快勝したペガサスジャンプSで2着だったトラストは、サンデーサイレンスの3×3を持っていました。体質が弱い傾向があり、あまり率先して配合されていない3×3の馬同士が、障害レースで1着2着となり、その勝った側が、障害王を決めるレースに出走してきたことは単なる偶然ではないかもしれません。
ということで、中山グランドジャンプは長期休養明け2戦目のマイネルレオーネが、隠れたスタミナ血統で大激走してくれることに期待して応援したいと思います。