宝塚記念の前哨戦としては少々物足りないG3の鳴尾記念。例年フルゲートになること自体珍しいですが、今年は出走頭数10頭と近年でもかなり少なめの頭数となりました。
それでもメンバーはG3と考えればそれなりのメンバーが揃っており、少数精鋭によるレースとなりました。前走はヴィクトリアマイル4着で、2走前の京都記念ではマカヒキより上位の2着に来たスマートレイアーに、新馬戦でトゥザワールドを突き放し、2戦目ではヴォルシェープを突き放して快勝したバンドワゴン、セントライト記念であのキタサンブラックの2着に好走しているミュゼエイリアン、一昨年のジャパンカップで2着に好走しているラストインパクト、一昨年の宝塚記念2着のデニムアンドルビー、その他にもスズカデヴィアスやマイネルフロストなど、重賞戦線で活躍している馬が多く揃いました。
ラストインパクト、近走順調さを欠いているが、復活するならこの条件か?
そんな10頭の中で、今回狙うのはラストインパクト。前述のジャパンカップ2着やドバイシーマクラシック3着があるなど、G1戦線での実績としては今回の出走馬10頭中1,2を誇る実績を持っています。ただ、ここ5戦は馬券圏内どころか一度も掲示板にさえ上がっていない結果となっております。ジャパンC後はダートに挑戦し、近2戦はダート戦を走って凡走。今回は半年以上ぶりの芝レースとなります。
しかも、今回の鳴尾記念の出走馬10頭の中では唯一阪神競馬場での勝利がない馬です。長い競馬ファンならご存知だと思いますが、阪神競馬場は前回の改装以来、競馬場の得意不得意が如実に表れやすい競馬場の1つとなっています。一度も勝っていない、ましてや他の出走馬が阪神競馬場で最低でも1勝しているメンバーの中で勝利するのはなかなか難しいことと言えます。
それでも狙いたいのは、やはりそれを補うこの馬の実力とこの馬の少頭数適性にあります。実力に関しては、G1・2着をはじめG2・2勝の実績が証明していますし、このメンバーなら勝ち切ってもいいメンバーと条件です。開幕週で最内に入ったこともプラスで、実力は発揮されやすいでしょう。
そしてもう1つの少頭数適性がポイントとなりますが、ラストインパクトは現在31戦出走し7勝をあげているのですが、今回と同じ10頭立てのレースに限ると5戦して3勝3着1回という好成績を残しているのです。
さらに、あらためて阪神競馬場での成績を見てみると、勝ち星はあげれていないものの5戦して2着2回、3着1回とそこまで不得意という訳ではないのです。ならば、ラストインパクトが自身が一番得意な10頭立てで実力を発揮し、阪神競馬場での初勝利を鳴尾記念で!ということは十分にあるのではないでしょうか?復活するならこの条件だと思っております。