本日の東京メインは3歳マイル王決定戦「NHKマイルカップ」が行われます。実績的に抜けた馬はいないものの、朝日杯FSでドウデュースの2着だったセリフォス、3着のダノンスコーピオンをはじめ、キングエルメス、ジャングロ、ブルパレイ、マテンロウオリオンの重賞馬4頭など好メンバーが揃い、拮抗したメンバー構成となっています。
そんな中で注目しているのは、ルーラーシップ産駒のタイセイディバインです。デビュー戦は1番人気に推された期待馬でしたが、初勝利まで5戦と苦労し、その後も中々結果を残せなかった馬。ただ、距離を短縮したファルコンSで2着となると、続くアーリントンCでも2着と短距離路線で頭角を現しました。
父ルーラーシップで母父がダンスインザダークという血統からもクラシック路線を意識されていましたが、路線を切り替えマイルG1へと駒を進めてきました。
まず2走前のファルコンSでは、直線で馬ごみの中、前が壁になったもののラスト100mでぐんぐん伸びて、今回人気になりそうなプルパレイに迫っての2着。そして前走のアーリントンCでは、これまた今回人気上位に推されているダノンスコーピオンの2着に好走。ファルコンSとは打って変わって早めに先頭に躍り出る横綱競馬を展開し、残り50mまで粘っての2着という内容。1分32秒8と速い時計を考えれば負けて強しの内容でした。いずれも今回人気上位が予想される強い相手の2着で、内容の違う競馬で結果を残した点も高く評価したい点です。
東京マイルはスタミナが必要な舞台で、2000mを走れる馬が好走しやすいと言われますが、今回の出走馬18頭で2000mを走ったことのある馬は、タイセイディバインの他にはインダストリアとダンテスヴューの計3頭しかいません。スタミナ勝負になった場合には有利になってくるはずです。
メンバーを見ますと、ニュージーランドTを逃げて勝ったジャングロがおり、しっかりとしたペースになってくるでしょう。タイセイディバイン向きの展開となる可能性は大いにあり。速い時計でもしっかり走れてスタミナもあるタイセイディバインにとっては好条件の一戦と言えます。
ファルコンSは13番人気、アーリントンCは7番人気と前評判が低い馬で、実績面で見れば今回も中穴クラスの人気馬となる可能性大。重賞未勝利の1勝馬という立場ではありますが、近2戦で強い相手に善戦してきた内容を考えれば十分好走は可能でしょう。
ということで今年のNHKマイルは、短距離重賞連続2着のタイセイディバインの激走に期待したいと思います。