名牝の系譜を伸ばすレーヴミストラル産駒、2歳馬が今年デビュー!

現役時代は2015年の青葉賞、2016年の日経新春杯と、芝2400mのG2を2勝し、芝中長距離路線で活躍したのがレーヴミストラルです。

“マツパク”の愛称でおなじみの栗東・松田博資厩舎の管理馬として最後のダービー出走をかけて挑んだ青葉賞で、見事未勝利戦からの3連勝を飾ってダービー出走権を獲得。本番のダービーでは4番人気とまずまず高い評価を受けたもののドゥラメンテ相手に9着と敗れてしまい、結果的にG1勝利とはなりませんでした。

単なる重賞勝ち馬となると数多くいるだけに種牡馬への道は厳しいものとなりますが、近年ではインターネットを介した競走馬取引が盛んになっていることもあり、レーヴミストラルも2018年9月に競走馬登録を抹消された後、楽天サラブレッドオークションに上場しました。クラブ法人のYGGオーナーズクラブを運営している株式会社ユグドラシルに640万円で落札され、新ひだか町のレックススタッドで種牡馬入りすることとなりました。

スピード重視の昨今の競馬界では芝中長距離適性は重宝はなかなかされないところはありますが、レーヴミストラルの魅力はやはり血統背景にあります。母のレーヴドスカーはフランスG1のサンタラリ賞の勝ち馬で、3歳秋にはヴェルメイユ賞、オペラ賞、さらにイギリスのジョッキークラブ大賞でいずれも2着に入る活躍を見せており、産駒には阪神JF勝ち馬レーヴディソールをはじめ、日本でデビューした産駒10頭がすべてJRAで勝ち上がっている優秀な牝系です。

種付け料は受胎条件30万円、出生条件50万円に設定され、良血馬のわりに安い設定もあってか初年度の2019年は52頭、2020年は34頭、昨年2021年は23頭と種付けを行っており、今年の2歳馬が初年度産駒となります。今年はさらに出生条件を20万円に下げてリーズナブルとなっており、種付けシーズンも後半戦に入っていますが、血統面から思わぬ大物が出る可能性もあり、魅力的な種牡馬の1頭と言えるのではないでしょうか。