宝塚記念はキタサンブラックにとって今までに経験していない重い馬場状態、少頭数ではあるが結果の出ていない外枠、GⅠで初の単勝1倍台という断然人気で厳しいマークにあうことが予想された中でのレースだった。
逆に言えば凱旋門賞の試走としてはこれ以上ない条件が揃っていたレースだったと言えそのパフォーマンスには注目していたが、今までに経験がないそれらの条件を跳ね除けることは出来ず惨敗という結果になった。
レースは抜群のスタートを切ったもののシュヴァルグラン、シャケトラの出方が想定外だったのか、馬場なのか枠なのかあるいは馬体重増の影響もあったのか、騎手が手綱を引いている場面もあった気がするが、1コーナーまでの時点で考えうる最悪な展開で、脚を溜める感じの競馬になってしまった。
道中厳しいマークにもあっていたが、断然人気という立場上当然のことだろうし、凱旋門賞ともなれば、更に厳しい条件下でのレースになることも想像されるだけに、遠征中止即断というもの頷ける結果だった。
そもそもオーナーは海外遠征にあまり乗り気ではなかった気がするし、最強世代とも言われた現4歳のダービー1,2着馬を相手にGⅠを連勝したことで前向きに検討することになったのだと思うが、秋は国内で出直したほうがいいだろう。
自分のパターンに持ち込めば距離不問で強いことは分かりきっているが、再度外目の枠などを引いた際に自分のパターンを崩されても、条件が揃ったときのようなパフォーマンスを見せられるのか秋に真価が問われることになる。