今週の9日(日)の中京メインレースは第22回プロキオンSが開催。中央競馬における夏季のダート重賞短距離路線の重要な競走だ。
有力馬の一角として注目しているのはカフジテイク。前走はドバイ遠征で5着と消化不良の一戦ちとなってしまったが、2走前のフェブラリーステークスでは3着に健闘。少し後ろから行きすぎてしまったが、3着を死守する辺りは実力者の走り。距離も1600mは少々長すぎた印象があり、ベストはやはり1400mと見たい。
カフジテイクの魅力は何と言っても爆発的な脚力を繰り出す豪快な末脚だ。舞台がマイルから1400mへ変わるのもプラスだし、休み明けの一戦にしては丁度良いメンバー構成と言えるだろう。距離の融通があまり効かないタイプなだけにプロキオンSはしっかりと勝ち負けを演じておきたいところ。
海外帰り組は先週の帝王賞組を見ても割り引いた方が良さそうな気もするし、絶対に勝たなければいけないレースというわけでもない。ただ、マイル2戦での連敗もあるし、今後の為に恰好はつけておきたい。1400mは今年初戦で重初勝利を挙げた根岸Sと同じ距離だし、中京の1400mは[0-1-1-1]と悪くない。連対以上が望ましいというところだろうか。G1のタイトルを狙うならここはしっかり休み明けでも勝ち負けを演じてもらいたい。
去年のプロキオンSにも参戦したが、スタートで出遅れハイペース、前半脚を使ってしまい最後はなだれ込むだけの7着だった。ここまで流れてしまうとこの馬にとっては展開が悪い。ドバイのゴドルフィンマイルでもそうだったが、途中でペースが上がったことで末脚を削がれたという点はある。内容的にはそこまでタフで過酷なレースといった感じではなかったが、レースや輸送による身体的な疲れ以外にも初の海外遠征による精神的な疲れなどもあるはずなので、どこまで仕上がっているのかを追い切りや馬体重、当日のパドックなど見ながらなるべく正確に見極めたい。
脚質上展開に左右される点は致し方ないが、緩んだ展開なら好走する可能性は高い一頭だ。ハイペースの中でも昨年は一瞬の脚も見せているので、あとは前半いかに脚を溜めれるかどうか。展開と疲れ、この2点をとくに注意して考察していきたいと思う。相手馬も含めて頭を悩ます1週間になりそうだ。