今週末16日(日)の中京メインは「名鉄杯」が開催。昨年までは2200mで行われ、クラスも1000万下のレースだったが、今年からはオープンとなり、距離は1800mへと短縮された。過去の傾向は参考にならないので注意しておこう。
今年は、昨年10月から6戦連続で馬券圏内に来ているセンチュリオン(牡5、田村康仁厩舎)や、名鉄杯と同条件で行われた昨年のジュライステークスで6馬身差をつけて逃げ切ったマスクゾロ(牡6、岡田稲男厩舎)などが有力馬として人気を集めそうだ。
勝ちきれない馬から一変、今年は怒涛の3連勝を果たしてオープン入りしたオウケンワールド!
今回登録馬の中で筆者が最も注目しているのはオウケンワールド(牡5、西村真幸厩舎)だ。おそらく上記2頭に次ぐ3番手あたりの人気となりそうだが、2頭に劣らない実力がこの馬にはある。
戦績を振り返ってみると、デビュー戦は9着に敗れ、2戦目9着、3戦目も18着と冴えない成績が続く。5戦目でやっと未勝利を勝ち上がり、500万は4歳時に6戦目で卒業。1000万でも初戦2着で2戦目10着と伸びず、降級してからの500万でもまた2着となかなか勝ちきれずにいた。
しかし、5歳となった今年は一変。M.デムーロ騎手との初コンビで挑んだ今年初戦の500万ではまた勝ちきれない2着だったが、続く2戦目は鋭い脚を伸ばして約1年ぶりの白星をあげた。そこから500万、1000万、準オープンと怒涛の3連勝を果たし、これまで勝ちきれなかったのが嘘のようにあっという間にオープン入りした。
逃げても番手からでも勝てなかった馬が、差しで本領を発揮した。ミルコ騎手の助言もあって以前はつけていたチークも外し、気性面もかなり良くなっている。
約3ヶ月ぶりのレースで初のオープン戦となるが、中間はリフレッシュ放牧に出され、6月2日に帰厩してからは乗り込みもしっかり行われ、坂路でのタイムも4F42秒4-12秒1と上がりでかなり良い時計を出せるようになってきている。この夏から調教も変わってきている印象があり、実が入ってきているのがわかる。
デビューしたてのころに比べたらまるで別の馬。今年見せている成長力を高く評価し、名鉄杯はこの馬から勝負したい。これからが楽しみな一頭だし、ミルコとも手が合っているので今回も自慢の末脚での決着に期待したい。