夏のハンデ重賞の中でも毎年楽しみにしているレースの1つ「中京記念」が行われます。メンバーを見ても、ダービー馬のワンアンドオンリーをはじめ、マイル重賞戦線で活躍中のグランシルクやブラックムーン、マイネルアウラート、グァンチャーレ、サンライズメジャーの他に、連勝中のステイゴールド産駒のウインガニオン、ダート戦線で活躍中のスーサンジョイなど多種多様の路線から集まった面白い馬達が揃いました。
その中でも特に注目したいのが出走馬16頭中、唯一の牝馬である「アスカビレン」です。アスカビレンは、2走前オープンの六甲ステークスを牡馬に交じりながら快勝した後、G1のヴィクトリアマイルに挑戦し13着に敗れました。
まあG1ですからレベルも高く、大敗も仕方がないところですが、今回の中京記念出走馬の前走成績を見比べてみた時、好調馬も多いせいか13着という着順は、レッドレイブンの16着に次いで悪い着順となっています。となると、いくらG1とは言えなかなか評価を落としてしまうのが
普通だと思います。
嵌った時は強いですが、なかなか嵌る機会が無いのがネックなアスカビレン。今回も前走の負けもあって7,8番人気あたりとそこまで評価は上がらなそうですが、嵌りそうな気配のある今回でこの人気はチャンスと思っております。
基本的には前半のペースが課題になってくる馬ですが、中京芝1600mと言えば、スタートしてすぐにカーブを迎えるために序盤のペースが上がりにくく、しかも3コーナー手前までは延々と上り勾配と結構キツイコースです。ゲートも上手いですし、坂もこなせるアスカビレンなら前半は良いポジションで脚を使わず後半勝負に持っていけるのではないでしょうか。
さらにもう1点注目したいのが、夏の暑さです。50年に一度の大雨が各地で降っているように、温暖化の影響で平均気温も上がってきています。この暑くなっている気候になれば、やはり「夏は牝馬」の格言が無視できないでしょう。今回の中京記念は夏の牝馬がアスカビレンただ一頭なのですから、格言から言えば、軸にせよ!と言っているようなものではないでしょうか。
という訳で、暑い夏に行われる中京記念は、唯一の牝馬であるアスカビレンが牡馬達を蹴散らしてくれそうな予感がしています。