夏の牝馬名物重賞クイーンステークスが、今週開幕の札幌競馬場で行われます。本命サイドの決着もあるものの、牝馬限定戦と言うこともあって、過去10年で単勝オッズ20倍以上の馬が8頭も馬券に絡んでいますし、3連単オッズも10年連続で万馬券と一筋縄ではない結果となっています。
そんなやや荒れ模様のクイーンステークスですが、今年は例年以上にいいメンバーが揃いました。何せ、前走でGⅠを勝った馬がアドマイヤリード、アエロリットと2頭もいるのです。過去10年を見ても、GⅢを勝ち馬や、GⅠで2,3着と好走した馬は何頭かいるもののGⅠを勝利してこのクイーンステークスに臨んできた馬はいないのですから、これはなかなか画期的なことでしょう。
それだけにレースレベルが上がり、観戦も楽しみなところですが、ワンツーフィニッシュでは味気ありません。そのGⅠ馬2頭に一矢を報いるのでは?と私が思っているのがエテルナミノルです。
エテルナミノルは、前走で牡馬も混じった1600万クラスの垂水ステークスで2着に好走しました。もともと先行して安定した結果を残していた馬なのですが、オープン入りしてから重賞を3走し15着5着9着と馬券圏内はおろか平均着順約10着という惨憺たる結果に終わっています。
それだけ見ると、GⅠ馬2頭が出走するレベルの高くなった今回のレースでは通用しないのではないかと疑問符が付くところなのですが、前走のレースっぷりにこの馬の可能性が見えたのです。3度走った重賞では、比較的楽な前残りのペースで走っていても、直線で切れ負けするレースが続いていたのですが、前走は道中4番手から牡馬相手でも末脚勝負で切れ負けず、むしろ伸びて2着に好走したのです。
切れ負けしていた馬が、ルメール騎手の腕もあったでしょうが、切れ味で他の馬よりも上回っていたことに新境地を見せていたのです。そうなると、今回のクイーンステークスでも切れ味を発揮することが出来れば、相手がGⅠ2頭であっても一矢を報いることは十分に可能性があるのではないでしょうか。