価値観というのは皆さんそれぞれに違いがあるため、高額というのがどれくらいを指すのかは各人に委ねられます。ここはキリもよく1億円を超えたあたりで高額馬と呼ぶことにしましょう。個人的な感情で言えば半額どころか十分の一の1000万円であっても一般庶民からすれば十分高額ですね。私のような一般庶民にとってはまさに夢のような金額です。その為、いわゆる馬主はお金持ちの道楽と言われているわけです。
さて、皆さんは今年のセレクトセールで歴代2位となる高額馬が取引されたのはご存知でしょうか?今年のセレクトセールで一番高い値段で競り落とされたのがイルーシヴウェーヴの2017で、落札価格はなんと5億8000万円。アドマイヤの冠で有名な近藤利一氏が競り落としました。消費税だけで4640万円と、そこそこのグレードの馬が買える金額になります。毎年高額馬が出るセレクトセールですが、イルーシヴウェーヴの2017は近年でも稀に見るほどの高額馬です。
歴代1位は過去6億円で落札されたディナシーという馬ですが、結局未出走のまま引退してしまいました。他にも、4億9000万円で取引されたザサンデーフサイチはデビューこそしましたが、たったの3勝におわりました。こういったデータを見ると、たしかにイルーシヴウェーヴの2017は良い馬である可能性は非常に高いですが、果たしてそこまで競り合う馬だったかどうかは、正直走ってみるまでわかりません。高額の定義も曖昧ならば、正確な数値を出したわけではないので単なる印象にはなりますが、やはり高額馬は思ったように活躍できない馬が多いように思えます。
はたして6億円の賞金を稼ぐのがどれほど大変でしょうか?有馬記念とジャパンカップを優勝してもまだ足りません。当然、それを回収するのが困難なことくらい馬主ほどの人物であれば勘定が出来ないわけはありません。それだけにやはり馬を買うことができるのは大金持ちの特権だと言えるでしょう。私たち一般庶民は一口馬主で楽しむのが精一杯です。ワンビットが1000万円ずつ上がっていくようなイルーシヴウェーヴの2017の様な馬はとてもじゃないですが手が出せません。年収1000万円を稼ぐのも大変なことです。果たしてイルーシヴウェーヴの2017は超高額馬の呪縛から解き放たれる事が出来るのか?後2年後に注目です。